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住まい

Ennio Leanza/Keystone

スイスでは地域によって、家探しに苦労することがある。賃貸契約の流れを知っておくと、有利に住まいを見つけることができる。

このコンテンツは 2022/09/16

スイスでは6割の人が集合住宅の賃貸物件(貸しアパート)で暮らすが、持ち家に住む人の数は1970年代から増え続けている。3~4部屋ある住居は、全体の半数を超える。

2019年の平均純賃料は、月額1362フラン(約15万3千円)だった。アパートの賃料が最も高いのはツーク州、チューリヒ州、シュヴィーツ州で、最も安いのがジュラ州、ヌーシャテル州、ヴァレー(ヴァリス)州だ。大都市では賃料が約1割高くなる。

賃貸物件探し

手っ取り早く物件を探すには、インターネットの住宅情報サイトか、地域の不動産会社のプラットフォームの空室情報が便利だ。気になる物件があれば、空室情報に記載の窓口に連絡して内見の予約を取る。

入居を希望する場合、不動産会社か家主に申込書類を送る。一般的には身分証、滞在許可証(外国人の場合)、総収入の記載がある雇用契約書か直近3カ月間の給与明細、債権執行局発行の未破産・無借金を示す証明書、賠償責任保険の保険証券の提示が求められる。

賃貸借契約

入居が決まったら、不動産会社または家主と賃借人との間で、賃貸借契約(ドイツ語で Mietvertrag、フランス語ではBail à loyer)を締結する。契約には、当事者らの連絡先、物件に含まれる付属建物等(車庫や地下倉庫など)、契約期間、賃料と雑費(水道・光熱費など)、敷金の額が記載される。

大多数の不動産会社・家主が、敷金(最大で賃料3カ月分に相当)を要求する。敷金は、通常の使用による範囲を超える損耗・損害があった場合の保証金として使われる。賃借人はスイスの銀行に敷金専用口座を開設し、そこに敷金を預ける(不動産会社や家主に直接払い込むことはない)。敷金は契約終了時に返還される。

解約

賃貸借契約には期限付きと無期限の2種類がある。無期限契約が一般的で、期日を守り、かつ契約に定める特定の規則に従えば、賃貸人・賃借人それぞれが解約できる場合が多い。

賃借人が転居する場合、通常は退去の3カ月前までに、書留郵便で解約を通知する必要がある。3カ月を待たずに退去する場合は、家賃の支払能力があり、同じ契約条件を引き継げる新しい入居者を紹介しなければならない。

退去する住居はきれいに清掃し、入居時と全く同じ状態で明け渡す必要がある。

JTI基準に準拠

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