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国連人権理事会が開催 ロシアの理事国資格停止後に

国連人権理事会が13日、ジュネーブで開幕した。7月8日までの会期中には様々な国に関する報告がなされ、問題が討議される。

ウクライナ侵攻を理由に、ロシアは人権理事会で理事国資格停止を受け、その後自ら離脱を表明した。今回の人権理事会は通常通りに進むのだろうか?ロシアは議決権なしに傍聴するオブザーバーとして出席するのか、それともボイコットするのか?出席すればロシアは、何週間にもわたりロシア軍の爆撃を受け、今では完全に破壊されたとウクライナ政府が主張する、マリウポリの人権状況に関する国連の報告を最後まで聞き届けなければならないだろう。

理事会初日には、ミチェル・バチェレ国連人権高等弁務官が2期目の再選を目指さず今期限りで退任する意向を明らかにした。退任は、物議を醸した最近の中国訪問とは無関係だとし、中国における最新の人権報告書は退任までに公表する考えを示した。人権団体は中国が100万人以上のウイグル族を「再教育施設」に抑留していると非難している。人権活動家や複数の国は、バチェレ氏の中国訪問前から公表が遅れている新疆ウイグル自治区を巡る報告書の迅速な公開を求めている。

今回の会合では、2014年にロシアに併合されたクリミアの他に、パレスチナ、ミャンマー、スーダン、エリトリア、イランなど、多くの国の人権に関する報告に注目が集まっている。

英語からの翻訳:由比かおり

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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