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スイス3つのW杯総合優勝

今季のアルペンスキーを制覇したカルロ・ヤンカ選手。右は女子アルペンスキーW杯総合優勝を決めたアメリカのリンゼイ・ボン選手。 Keystone

ウインタースポーツのシーズンもそろそろ終わりを迎える。先週末は、アルペンスキー、ノルディックスキー・ジャンプ、スキークロスの各ワールドカップで、スイス人選手が総合優勝を決めた。

カルロ・ヤンカ選手、シモン・アマン選手、ミヒャエル・シュミート選手はそれぞれバンクーバーオリンピックでも金メダルを獲得している。
 

アイスマンもヒート



 バンクーバーオリンピックの大回転で金メダルを取ったヤンカ選手は3月12日、ドイツのガーミッシュ ( Garmisch ) で開かれたW杯の大回転で優勝し、今季総合優勝を決めた。スイス人のアルペンスキーW杯総合優勝は1992年のパウル・アコラ選手以来18年ぶりの快挙だ。

 ヤンカ選手はまだ23歳。常にクールなことから「アイスマン」と呼ばれるヤンカ選手は、この若さですでにW杯総合優勝、オリンピック金メダル、世界選手権1位など、数多くのタイトルを手中に収めた。
「23歳で!ほとんど信じられないくらいだ。どう言ったらいいか分からない」
 と優勝が決まった後、ヤンカ選手はさすがに感激を隠せないようだった。また、3位にはディディエ・キュシュ選手が入った。

 ノルディックスキーでは今季、特に後半からアマン選手の独擅場となった。バンクーバーオリンピックではノーマルヒルとラージヒルの両方で金メダルを獲得。14日にノルウェーのオスロで開催されたW杯最終戦でも今季九つ目の勝利を飾り、総合優勝を決めた。ジャンプW杯での総合優勝はスイス史上初めてのことだ。アマン選手も
「特別なシーズンにふさわしい素晴らしいクライマックス」
 と頬を緩ませた。

 スキークロスはまだシーズンが終了していないが、シュミート選手は14日にグリンデルワルト大会で今季5度目の優勝を果たし、W杯総合優勝がすでに決定した。最終戦は20日、スペインのシエラネバダで開催される。シュミート選手は2004年からW杯に出場、2009年に初優勝を飾った。身長193センチメートル、体重100キログラムと大柄なシュミート選手、スタートの速さが目を引く。

 今季のウインタースポーツでは男子の活躍ぶりが目覚しかったが、女子はオリンピックでもメダルを取れず、W杯の総合成績ではファビエンヌ・ズター選手の7位が最高となった。

小山千早 ( こやまちはや ) 、swissinfo.ch

1. カルロ・ヤンカ ( スイス ) 1197ポイント
2. ベンヤミン・ライヒ ( オーストリア ) 1091ポイント
3. ディディエ・キュシュ ( スイス ) 952ポイント
4. アクセル・ルンド・スヴィンダル ( ノルウェー ) 883ポイント
5. イヴィツァ・コステリッチ ( クロアチア ) 805ポイント

1. リンゼイ・ボン ( アメリカ ) 1671ポイント
2. マリア・リーシュ ( ドイツ ) 1516ポイント
3. アニャ・パーソン ( スウェーデン ) 1047ポイント
4. ティナ・マゼ ( スロベニア ) 943ポイント
5. カトリン・ツェッテル ( オーストリア ) 938ポイント

1. シモン・アマン ( スイス ) 1649ポイント
2. グレゴール・シュリーレンツァウアー ( オーストリア ) 1368ポイント
3. トーマス・モルゲンシュテルン ( オーストリア ) 944ポイント
4. アンドレアス・コフラー ( オーストリア ) 893ポイント
5. アダム・マリシュ ( ポーランド ) 842ポイント

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