スイスの視点を10言語で

2019年アニマル・オブ・ザ・イヤーはグローワーム

fireflies light up the night sky
ホタルは仲間を探すとき光を放つリズムを同調する Keystone

世界的に昆虫が激減していることを受け、スイスの環境保護団体プロ・ナチュラは3日、グローワームをアニマル・オブ・ザ・イヤーに選出した。虫に対する人々の意識を高めることを狙う。

ホタルの名で親しまれているグローワームは、安定した輝きを放つ甲虫。このグローワームはスイスで見られるホタル4種類のうち最も一般的なものだ。

同団体によると、ホタルはまだスイスに広く生息しているという。しかし、他の昆虫と同じように、生息地が破壊され、農薬や光害によって脅かされている。

スイスで知られる3万6千種類の動物のうち、3万種が昆虫だ。虫たちの「奇跡の世界」は恐るべき速さで崩壊しているとプロ・ナチュラは警鐘を鳴らす。この変化は自然と人間に深刻な影響を及ぼす。

暑い夏の夜を魅了する生物発光性のグローワームは、その生涯の終盤にだけ光を放つ。幼虫として約2年間過ごし、その間、主にカタツムリを捕食する。

こげ茶色の姿をした幼虫の狩猟方法は非常に残忍で、まるで小さなワニのようだ。自分よりも大きい獲物に忍び寄り、噛み付いて毒死させる。そして1日かけて獲物を捕食する。

オスを引き寄せる光

幼虫が蛹になり、成虫になる3年目の夏、いよいよクライマックスを迎える。メスは成虫になるとすぐに光り始め、自分の交配場所にオスを引き寄せる。

メスの発光器が化学反応によって光を放つ一方で、オスは光らない。オスは愛の閃光を求め、生息地を飛び回る。

パートナー探しは時間との戦いだ。グローワームは成虫になってからは何も捕食しなくなるため、時間内につがいを見つけられなかった虫は子孫を残すことなく2週間で息絶える。

グローワームは、プロ・ナチュラが管理する700以上の自然保護区に生息する。これらの安全な避難所には、グローワームが必要とするすべてのものが揃っている。それは多様な生息地、おいしいカタツムリが育つ環境と暗い夜の闇だ。

1998年以来、プロ・ナチュラは毎年アニマル・オブ・ザ・イヤーを選出している。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

給油中の車

おすすめの記事

スイス、EV・ハイブリッド車が好調

このコンテンツが公開されたのは、 スイス自動車輸入組合オート・スイスの最新データによると、今年上半期のスイスの新車登録台数の58%はハイブリッド車と電気自動車(EV)だった。

もっと読む スイス、EV・ハイブリッド車が好調
ベルンのハイキングコース

おすすめの記事

大雨被害で多くの登山・ハイキングコースが閉鎖 スイス

このコンテンツが公開されたのは、 大雨による洪水や地滑りが発生したスイスでは、依然として約620カ所の登山・ハイキングコースが閉鎖されている。特に南部のヴァレー(ヴァリス)州で大きな被害が出ているという。

もっと読む 大雨被害で多くの登山・ハイキングコースが閉鎖 スイス
スウォッチのロゴ

おすすめの記事

スウォッチ1~6月期売上高14.3%減 中国の需要低迷が重荷に

このコンテンツが公開されたのは、 スウォッチが15日発表した1~6月の純売上高は34億5000万フラン(約6070億円)と、前年同期比で14.3%減った。中国の高級品需要の落ち込みが、スイス時計業界全体の重荷になっている。

もっと読む スウォッチ1~6月期売上高14.3%減 中国の需要低迷が重荷に
マイクに向かって演説をする女性

おすすめの記事

トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」

このコンテンツが公開されたのは、 ドナルド・トランプ前大統領が13日に銃撃された事件を受け、スイスのヴィオラ・アムヘルト大統領は「政治的な暴力は容認できない」と訴え、一日も早い回復を祈った。

もっと読む トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」
洪水の被害を受けた地域

おすすめの記事

ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で

このコンテンツが公開されたのは、 スイス南部を中心に発生した大規模な洪水の影響を受け、ツェルマット~ディセンティス間を結ぶマッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB)は、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休するとの見通しを明らかにした。

もっと読む ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で
スイスは対ロシア制裁リストを拡大した

おすすめの記事

スイスが対ロシア制裁リストを拡大

このコンテンツが公開されたのは、 スイスは対ロシア制裁リストを拡大した。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いていることを受け、欧州連合(EU)が決定した変更を採用した。

もっと読む スイスが対ロシア制裁リストを拡大
人工知能(AI)による雇用喪失への懸念はスイスが最も低かった

おすすめの記事

AIによる失業懸念、スイスは最低

このコンテンツが公開されたのは、 人工知能(AI)は日々の仕事に影響を与えている。スイスでは、多くの人たちが仕事を含めAIを使っているが、この新しいテクノロジーのせいで仕事を失うと心配している人は比較的少ないことが最新の調査で分かった。

もっと読む AIによる失業懸念、スイスは最低
核兵器禁止を訴える団体

おすすめの記事

核兵器禁止条約への加盟求めスイスで署名集め開始

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの市民団体「核兵器禁止を求める同盟」は、国連核兵器禁止条約への加盟を求めるイニシアチブ(国民発議)を立ち上げた。必要な署名が集まれば国民投票が実施される。

もっと読む 核兵器禁止条約への加盟求めスイスで署名集め開始
スイスの伝統衣装を着た女性

おすすめの記事

スイス民族衣装祭りに観光客10万人

このコンテンツが公開されたのは、 スイス・チューリヒで6月28~29日、連邦民族衣装祭りが14年ぶりに開催され、延べ約10万人の観客が訪れた。

もっと読む スイス民族衣装祭りに観光客10万人

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部