このコンテンツが公開されたのは、
ヨーロッパアルプスの最高峰モンブランの世界遺産外部リンク登録を目指し、スイス、フランス、イタリアの3カ国が24日、申請に向けた「第一歩」としての共同宣言に調印した。
フランスのシャモニーで行われた3カ国協議には、地元自治体や各国政府代表者らが出席。協議体が発表した声明外部リンクによれば、共同宣言は「モンブラン山塊の世界遺産登録に向け、共同で手続きを開始するのに必要な準備段階」で、モンブランの「保存と発展の保護」が目的とした。
シャモニー側の代表者キャサリン・ベルセ氏は「青信号が灯った」と話す。同氏によれば、申請に向けた作業は2018年前半を予定しているが、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の審査が終わるまでには「5~10年かかる」見込み。
シャモニーのエリック・フルニエ町長は「美しい冒険が私たちを待っている。そして私たちの強い熱意に応え、人間と世界のかかわりに革新的なビジョンをもたらす新しい発展モデル作りに、国境を越えて関わってくれる全ての人たちへ感謝の意を表したい」と述べた。
モンブランはフランス、イタリア、スイス南部ヴァレー州にまたがる山で、標高は西ヨーロッパで最も高い4808メートル。現在世界遺産に登録されている場所は1073カ所あり、スイスではラヴォー地区のブドウ畑、ベルンの旧市街、ユングフラウ~アレッチ氷河地域など12カ所。
おすすめの記事
スイス最高裁、中期中絶に父親の発言権認めず 「被害者ではない」
このコンテンツが公開されたのは、
妊娠中期に中絶した女性を元恋人の男性が告訴した事件で、スイスの連邦裁判所(最高裁)は25日、男性は「被害者」に当たらないとして訴えを却下した。
もっと読む スイス最高裁、中期中絶に父親の発言権認めず 「被害者ではない」
おすすめの記事
「建国記念日に花火欠かせない」半数 スイス世論調査
このコンテンツが公開されたのは、
スイス人の半数が、打ち上げ花火は8月1日の建国記念日に欠かせないと考えていることが最新の調査で分かった。しかし、回答者の大多数は個人での花火打ち上げに反対している。
もっと読む 「建国記念日に花火欠かせない」半数 スイス世論調査
おすすめの記事
スイスで水の事故相次ぐ 週末に3遺体発見
このコンテンツが公開されたのは、
スイス各地で気温が上がった20~21日の週末、水の事故が相次いだ。
もっと読む スイスで水の事故相次ぐ 週末に3遺体発見
おすすめの記事
スイス、EV・ハイブリッド車が好調
このコンテンツが公開されたのは、
スイス自動車輸入組合オート・スイスの最新データによると、今年上半期のスイスの新車登録台数の58%はハイブリッド車と電気自動車(EV)だった。
もっと読む スイス、EV・ハイブリッド車が好調
おすすめの記事
大雨被害で多くの登山・ハイキングコースが閉鎖 スイス
このコンテンツが公開されたのは、
大雨による洪水や地滑りが発生したスイスでは、依然として約620カ所の登山・ハイキングコースが閉鎖されている。特に南部のヴァレー(ヴァリス)州で大きな被害が出ているという。
もっと読む 大雨被害で多くの登山・ハイキングコースが閉鎖 スイス
おすすめの記事
ジュネーブ空港、遅延対策で割増料金を導入へ
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブ空港は騒音対策のため、割当て制度を導入する。午後10時以降に離陸するフライトに割増料金を課す。
もっと読む ジュネーブ空港、遅延対策で割増料金を導入へ
おすすめの記事
スウォッチ1~6月期売上高14.3%減 中国の需要低迷が重荷に
このコンテンツが公開されたのは、
スウォッチが15日発表した1~6月の純売上高は34億5000万フラン(約6070億円)と、前年同期比で14.3%減った。中国の高級品需要の落ち込みが、スイス時計業界全体の重荷になっている。
もっと読む スウォッチ1~6月期売上高14.3%減 中国の需要低迷が重荷に
おすすめの記事
トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」
このコンテンツが公開されたのは、
ドナルド・トランプ前大統領が13日に銃撃された事件を受け、スイスのヴィオラ・アムヘルト大統領は「政治的な暴力は容認できない」と訴え、一日も早い回復を祈った。
もっと読む トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」
おすすめの記事
ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部を中心に発生した大規模な洪水の影響を受け、ツェルマット~ディセンティス間を結ぶマッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB)は、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休するとの見通しを明らかにした。
もっと読む ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で
おすすめの記事
スイスが対ロシア制裁リストを拡大
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは対ロシア制裁リストを拡大した。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いていることを受け、欧州連合(EU)が決定した変更を採用した。
もっと読む スイスが対ロシア制裁リストを拡大
続きを読む
おすすめの記事
アレッチ氷河の森でリラックス 森林浴ヨガ
このコンテンツが公開されたのは、
アレッチ森林は氷河のそばに広がる古いマツなどの森林で、国の保護指定林。地元の観光振興会社アレッチ・アリーナ外部リンクが、この森と氷河の美しい景観を生かして観光客を呼び込もうと今夏初めて森林浴イベントを企画。その一環で森…
もっと読む アレッチ氷河の森でリラックス 森林浴ヨガ
おすすめの記事
安い、速い、環境に優しい カーゴバイクがスイスで人気
このコンテンツが公開されたのは、
首都ベルンではカーゴバイクの数はそれほど多くないものの、使う人は着実に増えている。例えばインドでおなじみの三輪タクシー「リキシャ」もその一つ。運転手のソーハン・ラルさんはインドのスラム出身だが、今はこの町で電動アシスト…
もっと読む 安い、速い、環境に優しい カーゴバイクがスイスで人気
おすすめの記事
スイスの知られざる歴史的文化財を巡る時間旅行
このコンテンツが公開されたのは、
青い奇跡 別名「赤い矢」で親しまれたスイス連邦鉄道(SBB)の電車は、鉄道マニアの間ではスイス初の高速気動車として知られる。その影で忘れられがちなのは、1938年に運行がスタートした「青い矢」だ。初の電力駆動で製造コスト…
もっと読む スイスの知られざる歴史的文化財を巡る時間旅行
おすすめの記事
スイスとル・コルビュジエの「遠い」関係
このコンテンツが公開されたのは、
トルコ・イスタンブールで開催されているユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会で17日、東京・上野の国立西洋美術館を含む「ル・コルビュジエの建築作品」が世界文化遺産に登録されると決まった。偉大なアーティストとして世界的に有名なル・コルビュジエだが、出身地のスイスではその名が認められるまで長く時間が掛かった。スイスとル・コルビュジエの関係はどのようなものだったのか。
今日、ル・コルビュジエは国際的に影響を与えたアーティスト、建築家、デザイナーとしてスイス国内でもよく知られる存在だ。現在スイスで発行されている10フラン紙幣には、飾り気の無い黒縁メガネをおでこに上げたル・コルビュジエの肖像が描かれている。
しかし、スイスがル・コルビュジエを20世紀の偉大なアーティストであると認めるまでには、とても長い時間が掛かった。ル・コルビュジエ生誕125周年でスイスインフォが2012年に行った取材に対し、アーティスト・デュオのプロンク&レプロンクは「スイスはアーティストが他の国で有名になってから初めて、その人物を認める」(レプロンク)と語っている。
ル・コルビュジエに関する著書がある作家のニコラ・ヴェルダン氏もこう話す。「スイスは、当時すでに有名だったこの建築家のことを、長い間認めようとはしなかった。だから彼もスイスのことを認めなかった」
ル・コルビュジエのそのような姿勢は、回想録やプライベートで残したメモ書きからもわかるという。「ル・コルビュジエはよく『スイス』を批判や失望の言葉と共に語った。彼の不満はジュネーブの国連欧州本部がある『パレ・デ・ナシオン』の建築プロジェクトが拒否されてからさらに強くなった」(ヴェルダン氏)
ヴェルダン氏はそんなル・コルビュジエを「ミステリアスで謎の多い」人物と表現している。
もっと読む スイスとル・コルビュジエの「遠い」関係
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。