Navigation

キーウ近郊ブチャでの残虐行為 スイスが緊急調査を要請

2022年4月3日、ウクライナの首都キーウの北西25kmにあるブチャで、破壊されたロシア軍の戦車のそばを歩く女性 Copyright 2022 The Associated Press. All Rights Reserved.

ウクライナに侵攻したロシア軍による国際人道法違反の疑いを指摘する報告を受け、スイス当局は緊急に調査する必要があると述べた。ウクライナは首都キーウ(キエフ)近郊ブチャでの行為は戦争犯罪だとしてロシアを非難した。ロシア政府は関与を否定している。

このコンテンツは 2022/04/06 11:18

首都キーウ周辺地域からロシア軍が後退した後、ウクライナ軍は奪還したキーウ北西近郊のブチャで民間人数百体の遺体と複数の集団墓地が見つかったと報告した。

スイスのイグナツィオ・カシス大統領は4日、ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)で「これらの残虐行為の映像は、私を含め、私たち全員に衝撃を与えた。21世紀の欧州でこのような残虐行為を目にするとは想像もしていなかった」と語った。

スイスは他の国々とともに、この殺人行為を国際刑事裁判所(ICC)が調査するよう求めている。ただスイス外務省がツイッターに投稿した声明他のサイトへでは、ロシアの行為を「戦争犯罪」とは断定せず、「これらの出来事」と呼んだ。

ブチャのタラス・シャプラフスキー副市長は、ロシア軍の後退後に町で見つかった遺体約300体のうち50体は、法を逸脱した殺害の犠牲になったと述べた。

慎重な判断が必要

カシス氏は、死体や集団墓地の悲惨な映像を目にしても、政治家や外交官は「慎重さ」を保たなければならないと主張している。

「今、最も重要なのは明確性を保つこと。加害者は誰なのか?責任を負わなければならないのは彼らだ」とし、「戦争犯罪かどうかを判断するのは裁判所であり、政治家ではない」と述べた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はブチャの惨状を大量虐殺の証拠だとしてロシアを非難したが、ロシア国防省はこれを否定。ロシアは死体の写真や映像は「ウクライナ政府が西側メディア向けに演出したもの」だと主張した。ロシア外務省の報道官は、ブチャの民間人とみられる遺体の映像は、ロシアを非難する計画の一部として、米国によって「指示」されたものだと述べた。

(英語からの編集・翻訳 大野瑠衣子)


このストーリーで紹介した記事

JTI基準に準拠

JTI基準に準拠

おすすめの記事: SWI swissinfo.ch ジャーナリズム・トラスト・イニシアチブの認証授受

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

パスワードを変更する

プロフィールを削除してもいいですか?

サブスクリプションを登録できませんでした。 再試行する。
仮登録をしました。 次に、メールアドレスの認証手続きを行ってください。 ご入力いただいたメールアドレスに自動配信メールを送信しました。自動配信メールに記載されているリンクをクリックして、ニュースレター配信手続きを完了させてください。

注目の記事を毎週、無料でお届け

ご登録いただいた方には、swissinfo.chのトップ記事をメールでお届けいたします。

SRG SSRのプライバシーポリシーでは、データ処理に関する追加情報を提供しています。