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第64回ロカルノ国際映画祭


第64回ロカルノ国際映画祭 青山監督の「東京公園」が金豹賞(グランプリ)審査員特別賞を受賞 !


里信邦子, ロカルノ


今年の金豹賞に輝いたムメンターレー監督の作品「扉と窓を開く」 ()

今年の金豹賞に輝いたムメンターレー監督の作品「扉と窓を開く」

第64回ロカルノ国際映画祭最終日の8月13日、青山真治監督(47)作「東京公園」に最高賞である金豹賞(グランプリ)と同格として、審査員から特別に「金豹賞(グランプリ)審査員特別賞」が授与された。

一方、今年度の金豹賞は、スイスとアルゼンチンの国籍を持ち現在ブエノスアイレスに住む女性監督ミラグロ・ムメンターレー氏(34)の長編処女作「扉と窓を開く(Abrir puertras y ventanas)」に授与された。

家族のあるべき関係

 「審査委員長のパウロ・ブランコ氏は尊敬する監督。その監督に認めてもらえたと思うと天にも上る気持ち」と、青山監督は北九州市門司区から受賞の喜びを電話で伝えた。

 そのブランコ氏は「『東京公園』は素晴らしい作品だ。特に家族のあるべき関係が正しく描かれている。またカメラマンの光司と義理の姉の美咲が抱き合うシーンには感動した」とコメントした。

 本来、ロカルノ国際映画祭の最高賞「金豹賞」は「国際コンペティション部門」の20本の中から1本が選ばれ授与される。また特に若いこれからという監督に対して贈られる場合が多い。「そのためアルゼンチンのムメンターレー氏に贈ることに決めたが、青山の作品は素晴らしく審査員全員一致でこれまでの功績をたたえる意味もあり、例外的に同じ部門にノミネートされた彼の作品に審査委員特別賞を贈ることに決めた」とブランコ氏は説明した。

世界の映画界に影響を与える

 また、ロカルノ映画祭のアーティスティック・ディレクター、オリヴィエ・ペール氏は「青山は日本の枠を超えて世界の映画界に影響を与える監督だ。特に小説と映画との微妙な関係において青山から教えられることは多い。また、今回の『東京公園』では映画のクラシックを再生させたようなところがある。触発される思いだ」と高く評価した。

 このコメントを受け青山監督は「ロカルノ映画祭は歴史がありながら、(クラシックを使う僕の試みに対し)アクティブに受け止めていただけたと聞いて、改めてアクチュアルに映画を評価をしてくれる映画祭だと感じる」と語った。

 なお、「東京公園」は現在仙台市で上映されており、8月20日以降東北全県で上映が始まる予定。この点においても青山監督は「この受賞が日本再生への一助になれば大変うれしい」とコメントを寄せた。

全く予期していなかった成熟度

 一方、金豹賞を受賞したムメンターレー監督の作品「扉と窓を開く」は、監督の初めての長編映画だ。3人の姉妹が自分たちを育ててくれた祖母の死に際し、三人三様の反応をしながら悲しみを乗り越え、同時に大人になるための道を模索する話だ。

 ブランコ氏は「処女作にもかかわらず、映画表現技術において全く予期していなかった成熟度を感じさせてくれた。輝くような優秀作で、審査員全員が一致して受賞に賛成した」と絶賛した。

 ムメンターレー監督は、1977年アルゼンチンで生まれた直後ジュネーブに移り17歳まで過ごした後、ブエノスアイレスの大学で映画を学んだ。今後の成長が大いに期待される監督だ。

第64回ロカルノ国際映画祭

スイス、ティチーノ州ロカルノ (Locarno)市で8月3日から13日まで開催された。

ヨーロッパで最も古い国際映画祭として、また新人監督やまだ知られていない優れた作品を上映することでも有名。

世界最大級の26mx14mのビッグスクリーンがあるロカルノ市の広場ピアッツァ・グランデ(Piazza Grande)には、8000人近い観客を収容でき、人気のある作品が上映された。今年はここで松本人志監督の「さや侍」が上映され、熱い拍手で迎えられた。

コンペ部門として、メインの「国際コンペティション(International Competition)部門」、新鋭監督作品の「新鋭監督コンペティション(Film-makers of the Present Competition )部門」などがある。
今回、「国際コンペティション部門」には20本、そのうち14本がワールド・プレミア。「新鋭監督コンペティション部門」には14本。そのうち9本がワールド・プレミアとしてノミネートされた。
 今年はこの国際コンペティション部門に青山真治監督と富田克也監督の作品が出品された。

また、コンペには入らないが、すでに名の知られた監督で優れた映画技術で制作された短・長編映画が選ばれる「コンペ外部門」に真利子哲也(まりこてつや)監督の「NINIFUNI」もノミネートされた。

今年のロカルノ映画祭には4人の日本人監督が招待され、日本映画界においては快挙の年となった。

swissinfo.ch



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