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ベルンにアルバニア・センターがオープン

スイス人とアルバニア民族の相互理解の促進を目的とした、新しいセンターがベルンにオープンした。コソボ、マケドニア、セルビア南部から来たスイスのアルバニア人は、今やイタリア人に次いで、2番目に大きい民族グループとなった。

スイス人とアルバニア民族の相互理解の促進を目的とした、新しいセンターがベルンにオープンした。コソボ、マケドニア、セルビア南部から来たスイスのアルバニア人は、今やイタリア人に次いで、2番目に大きい民族グループとなった。

スイスに住む40人に1人は、アルバニア人だ。世界のアルバニア人口の10人に1人が、ここに住んでいる。スイスに居住する、難民ではない永住権を持つアルバニア人の人口は、200、000人だ。驚くべき事に、このアルバニア人達が、普通のスイスの生活に溶け込む事は、ほとんどない。アルバニア人のコミュニティーを保っている。

ベルンにオープンしたセンターは、スイス人のアルバニア系の隣人に対する理解と容認を深め、両者の統合を目的として創られた。センターでは、アルバニア人を対象としたドイツ語、フランス語、コンピューター等の授業も行うが、スイス人とアルバニア人が一緒に食事をしながら話し合う文化交換パーティーなどを主催する事で、両者に出会いの場を提供する事を最大の目的としている。

ほとんどのスイス人は、アルバニア人コミュニティーに関して、新聞で読む知識以外なく、否定的な情報が多い。スイスのメディアは、最近も旧ユーゴスラビア国民が犯す犯罪の特集を組み、スイス国民にこの地域からの移民に対する恐怖と疑惑を引き起こした。

センターの代表者の一人、サミ・クルテシ氏は、「我々アルバニア人は60年代からスイスに住んでいて、90年代半ばまでは、評判が良かった。なぜ、こんなに評判が悪くなってしまったのか、私にはわからないが、スイスのような民主社会では、人々は、個々の犯罪でコミュニティー全体を評価するような事はしないと信じている。」と、語る。

センターのスイス人職員は、「多くのスイス人は、アルバニア人は全員難民だと思っている。しかし、ここのアルバニア人のほとんどは、スイス生まれの2世だ。彼等も政治、社会、文化活動に参加するべきなのだが、スイス国籍がなにため、できないのだ。」と、言っている。

国籍問題は、微妙な繊細な問題だ。スイス人のおおくは、旧ユーゴ国民に悪い印象を強くもっており、これらの人々に国籍を与える事に対して否定的な意見が増加している。一方、アルバニア人らも、市民権も得られずにスイス社会に融合することは困難だと主張する。この問題を解決するには、まだ何年も要するだろう。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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