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アポロン像ギリシャに戻る

このアポロン像は文化物返還に関する2005年の国内法が発効して以来、初めての大きなできごとであったという

(Keystone)

スイスは、16年前クレタ島で盗まれた古代のアポロン像をギリシャに返還した。

これはバーゼルのアンティーク美術商のコレクションの中で発見されたものである。

 発見されたのは高さ1.3メートルの大理石の像で、腕、頭のない青年の姿をしている。専門家はこれを1900年前に作られたアポロンの像としている。16年前クレタ島の町ゴルティン ( Gortyn ) から突如姿を消し、ギリシャの「非合法的に国外に持ち出された文化物返還要求」キャンペーンの一環として、リストに載っていた。

スイス政府の立場

 スイス連邦政府文化局のイブ・フィッシャー氏によると、スイスは「非合法的に国外に持ち出された文化物返還」に積極的で、2005年には1970年のユネスコ条約に沿う形で、新しい国内法を制定した。

 その後、イタリア、ペルーなどと2国間協定を結び、今年5月ギリシャとも協定を結んだ矢先だった。

 バーゼルの美術商は、この像が盗まれたものと分かった時点で、ギリシャへの返還に即座に同意したという。

 6月14日チューリヒからアテネ空港に到着したアポロン像の「帰国」に、ギリシャのギオルゴス・ブルガラキス文化相は「この返還は、わが国の文化遺産を守ろうとする国際協力のお陰である」と語った。アポロン像はいったんアテネの国立遺跡博物館に保管され、後日クレタ島に戻るという。

エルギン・マーブル

 ブルガラキス文化相は以前、文化遺産返還の法を強化する仕事をしていたが昨年文化相に就任。その後、違法のアンティーク商法をさらに厳しく監視すると共に、文化遺産返還のキャンペーンを繰り広げてきた。

 文化相のキャンペーンは、アクロポリスの丘のふもとに2008年初頭開館予定の博物館とも大いに関係する。19世紀初頭にパルテノン神殿から英国大使エルギン伯爵によってはぎ取られ、現在大英博物館に展示されている「エルギン・マーブル ( Elgin marble ) 」と呼ばれる大理石彫刻群の返還を、この博物館は待っているからである。

 「開館を目前に控え、返還要求に力を入れている。博物館を半分空にしたままオープンするのはあまりにも恥ずかしく遺憾であるから」とブルガラキス文化相は語った。

swissinfo、外電 里信邦子 ( さとのぶ くにこ )

スイスの文化遺産返還政策

スイスは2005年、1970年のユネスコ条約に沿う形で、新しい国内法を制定。

これによると、美術商は買い手と売り手をきちんと把握しなくてはならない。また、もとの持ち主は過去30年間に盗まれたものに関しては返還要求できる。

スイスは2006年に、イタリア、ペルーとそれぞれ2国間協定を結んだ。2007年5月にはギリシャと2国間協定を結んだ。

スイスは文化遺産的美術品の取引において、世界で第4位を占める。

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