世界経済フォーラム(WEF)は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、8月にシンガポールで開催予定だった年次総会(ダボス会議)を中止すると発表外部リンクした。
このコンテンツが公開されたのは、
シンガポールはここ最近、新規感染者が急増し、16日から感染防止のための厳格な制限措置が再導入された。アジア諸国でもインドの変異株を中心に、感染が再び広がっている。
WEFは声明で、変異株に加え、渡航制限の見通しが不確定なことや各国のワクチン接種の普及速度の違いなどを理由に「世界中のビジネス、政府、市民社会のリーダーが集まるグローバルな会議を、予定した規模で実現するのは不可能だ」と説明した。
WEFの創設者クラウス・シュワブ氏は、開催中止は「難しい決断」だったが「最終的には関係者全員の健康と安全が最優先事項だ」と述べた。
ダボス会議は通常、スイス東部ダボスで1月に行われるが、今年はコロナの影響で、開催予定地をシンガポールに変更していた。開催時期も5月に延期した後、感染拡大を受けて8月に再延期していた。
22年ダボス会議にも黄信号?
WEFの広報担当ヤン・ゾップ氏は先月、2022年の年次総会を、従来通り同年1月にダボスで開催するとの意欲を示していた。だが今回の声明では「次回の年次総会は22年上半期に開催する。最終的な会場と日程は、夏の終わりに状況を精査し決定する」と述べるにとどまった。
スイス国内の感染者数はここ数週間で徐々に減少し、政府は今月末、制限措置をさらに緩和する方針だ。ただ変異株には引き続き警戒が必要としている。
おすすめの記事
おすすめの記事
ダボス会議のシンガポール開催 スイス経済に打撃
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの世界的流行を踏まえ、世界経済フォーラム(WEF)は2021年の年次総会(ダボス会議)をシンガポールで開催すると決めた。スイス国外で開催されるのは1971年の創立以来2回目で、ダボスにとっては大きな打撃となりそうだ。
もっと読む ダボス会議のシンガポール開催 スイス経済に打撃
続きを読む
おすすめの記事
ダボス会議、2022年は再びスイス開催の方針
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)の2022年の年次総会(ダボス会議)は、再びスイスのダボスで開催される予定だ。
もっと読む ダボス会議、2022年は再びスイス開催の方針
おすすめの記事
ダボス会議のシンガポール開催 スイス経済に打撃
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスの世界的流行を踏まえ、世界経済フォーラム(WEF)は2021年の年次総会(ダボス会議)をシンガポールで開催すると決めた。スイス国外で開催されるのは1971年の創立以来2回目で、ダボスにとっては大きな打撃となりそうだ。
もっと読む ダボス会議のシンガポール開催 スイス経済に打撃
おすすめの記事
スイス大統領、ダボス会議オンライン会合で開会演説
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に先立つオンライン会合「ダボスアジェンダ」が25日、始まった。スイスのギー・パルムラン連邦大統領は開会演説で、持続可能な世界経済の構築、デジタル化、国際協力の拡大などが今会合の重要課題だと語った。
もっと読む スイス大統領、ダボス会議オンライン会合で開会演説
おすすめの記事
2021年のダボス会議延期 新型コロナの影響で
このコンテンツが公開されたのは、
2021年1月に開催される予定だった世界経済フォーラム(WEF)の年次総会は、新型コロナウイルスの流行により延期される。専門家によると来年1月に開催するには危険だが、主催者は同年初夏に開催する可能性が高いと言う。
もっと読む 2021年のダボス会議延期 新型コロナの影響で
おすすめの記事
ダボスの町の閑古鳥
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)も伝統的なアイスホッケー大会「スペングラーカップ」も開催されず、とりわけ厳しいパンデミックの冬に閉ざされたダボス。だが、実際に訪れると覚醒の雰囲気もそこここに感じられる。
もっと読む ダボスの町の閑古鳥
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。