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愛知万博閉幕 人気を博したスイス館

スイス館の山が見えるテラスから写真を撮る人も多くいた

(Keystone)

3月25日から6カ月間開催されている愛知万博「愛・地球博」は、25日で閉幕となる。スイス館の人気は高く、スイス館の責任者は、訪問客数に満足していると語った。

万博を訪れた人は2000万人。スイス館にはそのうちの20人に1人が訪れた。。スイス政府が1500万フラン(約1億3000万円)を投資して行った広報活動はひとまず成功したといえよう。

 万博会場の入り口から最も遠いグローバルコモン4に位置し、一時間以上の待ち時間を強いた日もあるスイス館だったが、最後まで人気は衰えなかった。外国館の中でも見学者から特に人気を博し高い評価を得た理由は、山をアレンジしたユニークな建物のデザインとテラスから山の風景の記念写真が撮れたこと。また、スイス軍がかつて使用した携帯ランプを改造して作ったMP3の音声ガイドが評判だったことなどがあった。

主催者は大満足

 スイス館の運営責任者、マヌエル・サルクリ氏は大いに満足している。「ハイジや鳩時計といったスイスに対する典型的なイメージに直接つながるようなものは展示せず、スイスの最新技術も紹介するという方針を採って良かった」と語り、スイス館の成功は、主催者の期待を大きく上回ったという。ただ、最後の1カ月間は、万博全体で最後の追い上げがあり「スイス館を訪れる人も増加し、2時間も見学者を待たせることもあった。レストランで待つ人も多くいた」といった反省点も挙げられた。

 訪れた人の数でみると、確かにスイス館は成功したといえるが、スイス館が万博でもたらした成果は、長い目で見る必要があろう。今後スイスを訪れたいと日本人が思ってくれたのだろうか。スイス観光局との協力で主催者がアンケートを取ったところ、スイス館を訪れて質問に答えた人の6割がスイスに行ったことのない人だった。また答えた人の9割弱が、数年以内にスイスを訪れてみたいと答えた。この数字が実際にどれほどの結果を生むかは未知数である。

スイスを分かってくれましたか?

 主催者によるとおよそ120点の展示物の中で特に注目されたのは、アインシュタインのスイスパスポートと連邦工科大学が開発したリハビリ用の機械だったという。これには天皇皇后両陛下も、深い興味を示した展示物だ。

 車椅子の妹さんと一緒にスイス館を訪問した熊沢利栄さんも、スイスの福祉に対する心遣いに触れた一人。身体障害者を連れているということで、優先的に入場できた。もちろん「リハビリの機械も興味深く見ました」と感想を述べた。

 また、スイスに在住し日本語を教えるメルキ・能子さんは、愛知万博を訪ずれ「スタッフが日本語が上手で、日本が好きだということが伝わってくるもてなしを受けた」とソフト面を評価した。

上海万博への展望

 2010年には上海で万博が開催される。スイスも参加の意向で、サルクリ氏はすでにスポンサー探しも始まっていると明かす。全体で7000万人の入場者が期待される大イベントにかけるスイスの思いは熱い。「愛知万博ではハイジが見られなかったことを残念に思うという感想を多く聞いた。ハイジはいなくなったわけではないと保証する」と同氏がイメージする5年後のスイス館の姿について触れた。

 一方、前川芳一さんはスイスのことを深く知る雑誌の編集者だが「山といったコンセプトより、インターネットの発祥地であるといったスイスの最先端技術などを多く展示してくれた方が良い」と次回への希望を語った。

 スイスが持つイメージは多種多様。万博という限られた空間で、スイスをどれだけ知ってもらえ、そしてスイスの魅力を感じてもらえるのか。愛知万博が閉幕したその日から、次の課題が待っている。

swissinfo、 佐藤夕美(さとうゆうみ)

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124の国と国際機関が参加。
スイス館の見学者の受け入れは1日7000人程度と計画されていた。
およそ100万人がスイス館を訪れた。

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