The Swiss voice in the world since 1935

ファイザー・ビオンテック製コロナワクチン、子供への使用を承認 スイス規制当局

ワクチン
Keystone / Pablo Gianinazzi

スイス医薬品承認機関スイスメディック(Swissmedic)は、ファイザー/ビオンテック製の新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、5~11歳の子供への使用を承認した。だが連邦予防接種委員会は今のところ、同年齢層への予防接種キャンペーン拡大を推奨していない。

スイスメディックは10日付の声明外部リンクで「臨床試験の結果は、この年齢層でのワクチンの安全性と有効性を示した」と言及。1500人以上を対象とした現在進行中の研究では、5~11歳の年齢層で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を起因とした「重篤な疾病に対するほぼ完全な保護効果」が確認できたとした。また副反応の発生頻度は10代や成人に比べ低い傾向にあるとしている。

副反応は2回目の接種後に頻度がやや高くなるとし、注射時の痛み、倦怠感、時に頭痛、関節痛、発熱が起こりえるとした。

スイスメディックは3週間間隔で2回の接種を推奨。だが接種量は成人用の3分の1にとどめるものとする、と述べた。

ただスイスメディックはスイスの通信社Keystone-SDAに対し、国の予防接種戦略にこの年齢層を含めるには、連邦予防接種委員会の勧告が必要になると語った。

連邦保健庁のウェブサイト外部リンクには10日夜の時点で「現在のところ、12歳以下の子供にワクチンを接種する計画はない」と記されている。

モデルナは検討中

モデルナ製ワクチンSpikevaxの子供への使用については、スイスメディックが検討中。決定は出ていない。国内で成人に使用している3番目のワクチンとしてヤンセン社のウイルスベクターワクチンがあるが、子供への使用を検討する旨の申請は出ていない。

連邦政府は国民にワクチン接種を呼び掛け様々な啓発キャンペーンを展開しているが、他の西欧諸国に比べ接種率が伸び悩んでいる。10日時点で、少なくとも1回の接種を受けた人は約68%だった。これは成人(19歳以上)人口の約78%に相当する。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

バーゼルの路面電車

おすすめの記事

バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ

このコンテンツが公開されたのは、 5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。

もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
大阪・関西万博

おすすめの記事

スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール

このコンテンツが公開されたのは、 日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。

もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
クラウス・シュワブ氏

おすすめの記事

WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任

このコンテンツが公開されたのは、 世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。

もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
コーデリア・ベール

おすすめの記事

TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

このコンテンツが公開されたのは、 米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。

もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
卵の棚

おすすめの記事

ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。

もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部