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スイスのプライベート銀行と政府、金融規制で議論平行線

スイス・プライベート銀行協会のニクラウス・バウマン頭取 Keystone Archive

スイスのプライベート銀行と所轄官庁が国内の金融規制を巡り対立している。

このコンテンツは 2005/01/21 09:32

スイス・プライベート銀行協会(本部・ジュネーブ)のニクラウス・バウマン頭取は、「場当たり的な法改正とその乱立は業界の競争力を阻害するだけだ」と訴える。

これに対し、所轄官庁のスイス連邦銀行委員会は「金融業だけが規制過多ではない」「米国に比べて緩やか」と反論する。官民のこうした綱引きの背後には、規模は小さくても独力で生き残りを図る銀行側と、業界再編で体力強化を目論む官僚たちという対立構図が透けて見えそうだ。

議論平行線

プライベート銀行協会のバウマン頭取は13日の記者会見で、「規制体系はますます複雑化している。場当たり的に法律を改正し、規制を継ぎ足すだけでは規制過多になるだけ。業界の競争力を削ぐだけで、国全体の経済にもマイナスだ」と批判した。

さらに、規制一点張りで融通がきかなければ、小さな銀行間で合併や吸収が続き、業界再編はさらに加速する、と同頭取は警告する。

「そうなれば、スイスや国外の預金者にきめ細かいサービスをする銀行はなくなり、預金者にとってもマイナスだ」と付け加えた。

バウマン頭取は規制作りについても「金融システム全体からみて一貫した規制の取り組みが必要。政府を中心とした規制作りだけでは対応できないから、規制作りには民間を含む議論が必要」と釘を刺した。

一方、連邦銀行委員会のジャン・バプティスト・スフレ副委員長は「他の産業に比べ、金融業に対する規制が突出して厳しいという見方は正確ではない」と牽制している。また、米国の金融規制を持ち出し、「スイスなんて緩いものだ」とかわしている。


swissinfo ロバート・ブルックス 安達聡子(あだちさとこ)意訳

補足情報

プライベート銀行:


お金の貸し出しは行わず、個人資産の管理・運用を専門とする銀行。

犯罪に関する資金であることがスイスの法律で証明されない限り、個人資産の守秘性は固く守られる。

米国などの投資銀行プライベートバンキング部門が顧客資産の増大に力を入れる一方、スイスの古くからあるプライベートバンクは資産の保全を原則としている。

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