スイスの全州議会(上院)は19日、国内上場企業の執行役員会と取締役会にクオータ制(役職の一定割合を女性に割り当てる制度)を導入する案を可決した。
このコンテンツが公開されたのは、
会社法改正案の一環。この日上院で投票が行われ、賛成27票、反対13票だった。同案は昨夏、国民議会(下院)でわずか1票差で可決された。
対象となるのは従業員250人以上の上場企業。国内200社が該当する。今後5年間で取締役員の30%、10年間で執行役員の20%を女性が占めなければならない。
違反した場合の罰則はないが、基準を達成できない企業は年次決算報告書でその理由と改善策を明示する。
クオータ制の導入は女性閣僚のシモネッタ・ソマルーガ環境・運輸・エネルギー・通信相が主導。スイスでは、取締役員で女性が占める割合は20%、大企業上位100社の執行役員では10%にとどまる。
スイスでは14日、全国的な女性ストライキが行われ、女性ら約50万人が参加。同一賃金・同一労働、職場でのハラスメント撲滅などを訴え、国内外のメディアで大きく取り上げられた。
おすすめの記事
おすすめの記事
スイス各地で14日、全国的な女性ストライキ始まる 賃金格差是正など訴え
このコンテンツが公開されたのは、
スイス各地で14日、男女間の賃金格差是正、職場でのハラスメント根絶などを訴える大規模な女性ストライキが始まった。
もっと読む スイス各地で14日、全国的な女性ストライキ始まる 賃金格差是正など訴え
おすすめの記事
ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発
このコンテンツが公開されたのは、
スイスアーミーナイフの製造で知られるビクトリノックス社は、世界で広まるナイフ規制強化の波に対応するため、刃のないモデルの開発に取り組んでいる。カール・エルズナー最高経営責任者(CEO)がスイス紙のインタビューで明かした。
もっと読む ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発
おすすめの記事
スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。
もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
続きを読む
おすすめの記事
スイスの美術館で女性の作品が少ないワケ
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの美術館では女性よりも男性の作品が多く展示される。スイスインフォとフランス語圏のスイス公共放送(RTS)の共同調査によると、2008~18年では女性の作品はわずか26%だった。
もっと読む スイスの美術館で女性の作品が少ないワケ
おすすめの記事
スイスで働く女性の7人に1人 出産後に失業
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで働く女性の7人に1人が、出産を理由に失業していたことが、出産と失業の関連を調べた初の調査で分かった。
もっと読む スイスで働く女性の7人に1人 出産後に失業
おすすめの記事
女性ストライキの長い歴史 闘いはまだ終わっていない
このコンテンツが公開されたのは、
スイスで初めて女性ストライキが起こったのは、1991年6月14日。何十万人もの女性がこの運動に参加した。あれから30年近く経った今年6月14日、再び大規模な女性ストライキがスイスで予定されている。
もっと読む 女性ストライキの長い歴史 闘いはまだ終わっていない
おすすめの記事
スイスの男女間格差
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは男女平等が憲法で保障されている。これは1981年6月14日の国民投票で有権者が勝ち取った権利だ。ところが可決から38年経った現在でも、この権利は実現されていない。スイスの日常生活における男女格差を示す5つの重要な指標を以下にまとめた。
もっと読む スイスの男女間格差
おすすめの記事
ILO創立100周年記念総会 仕事をとりまく未来に必要なものとは
このコンテンツが公開されたのは、
未来の仕事像とは―?スイス・ジュネーブに本部を置く国際労働機関(ILO)は、創立100周年を記念する今年の年次総会で、職場での暴力やハラスメントから労働者を守るための条約の採択を目指す。
もっと読む ILO創立100周年記念総会 仕事をとりまく未来に必要なものとは
おすすめの記事
ILO総会開幕 職場のセクハラ、男女の賃金格差是正が焦点
このコンテンツが公開されたのは、
国際労働機関(ILO、本部ジュネーブ)の年次総会が10日、スイス・ジュネーブで始まった。スイスのアラン・ベルセ連邦内務相は開会演説で、加盟国が男女の賃金格差是正に向け更なる努力を講じるよう呼び掛けた。総会では職場でのセクハラや暴力を禁止する初めての国際条約が制定される見通しだ。
もっと読む ILO総会開幕 職場のセクハラ、男女の賃金格差是正が焦点
おすすめの記事
UBS、産休で長期のボーナス減額 女性行員ら反発
このコンテンツが公開されたのは、
産休を取得した女性のボーナスを何年にもわたり減額する。そんな慣例が存在するスイスの金融最大手UBSで、女性キャリア行員たちからの批判の声が高まっている。ジェンダー平等に対する同行の姿勢も問われる問題だ。
もっと読む UBS、産休で長期のボーナス減額 女性行員ら反発
おすすめの記事
セクハラ問題、スイス大手企業は依然としてタブー
このコンテンツが公開されたのは、
性被害を告発する「#MeToo(「私も」の意)」運動が世界各地に広がった1年前、上層部が優れた指導力をみせた企業がいくつかあった。多国籍企業のイケア・スイスもその一つで、社内行動規範の周知徹底を図り、セクハラがあった場合はそれをオープンにし、独自の主体的プログラムで対応した。
もっと読む セクハラ問題、スイス大手企業は依然としてタブー
おすすめの記事
スイスの職場の男女格差 国際比較
このコンテンツが公開されたのは、
仕事、政治、収入 ―。スイスの男女格差は極めて大きい。ここでは女性が特に過小評価されている5分野を取り上げ、国際的に比較した。
もっと読む スイスの職場の男女格差 国際比較
おすすめの記事
スイスメディアが報じた#KuToo運動 読者の反応
このコンテンツが公開されたのは、
職場の女性へのヒール・パンプス着用を強制しないで――。日本で大きな議論を巻き起こしている「#KuToo」運動は多くのスイスメディアで報じられ、反響を呼んでいる。読者からはSNSを中心に多くの声が寄せられ、意見が交わされた。
もっと読む スイスメディアが報じた#KuToo運動 読者の反応
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。