クレディ・スイス銀行の独立社外取締役を務める中国籍の李山氏が、香港で親中・建制派の新党を立ち上げていたと報じられた。
このコンテンツが公開されたのは、
香港の英字新聞サウスチャイナ・モーニングポストは6日付の記事外部リンクで、香港の法人登記簿から李氏外部リンクが「紫荊党」の結党メンバーだったことが分かったと報じた。同党は香港で激しい政治デモが起きていた今年初めに結成され、同紙によると親中の「建制派」として香港立法会を二院制に改革するよう訴えている。
香港では先月、民主派議員4人が国家安全維持法違反で追放され、これに抗議して残りの民主派議員15人が集団辞任した外部リンク。中国は今年初め、2019年の暴動を受けて導入された同法を批判したとして、スイスを非難した。
クレディ・スイスはswissinfo.chの取材に対し、独立社外取締役の私的な活動についてはコメントしないと答えた。李氏が19年に就任した同行のリスク管理委員会や取締役会の役員に留まるかどうかに関してもコメントしなかった。
同行のガイドラインによると、独立社外取締役は▽過去3年以内に同行や子会社での勤務経験がない▽同行と重要な取引関係を持たない▽同行株式の10%以上を保有していない、といった規則を定めているが、政治活動や政治団体への加盟については定めがない。
国際銀行で活躍
李氏は1993年に証券部門のクレディ・スイス・ファースト・ボストンでアソシエイトを務めた。UBSなど他の多くの国際銀行でもキャリアを積んだ。
現在はクレディ・スイスの独立社外取締役のほか、シルクロード・ファイナンス・コーポレーション外部リンクの最高経営責任者(CEO)やチャイナストーン・キャピタル・マネジメント外部リンクの会長兼CEO、サンシャン・キャピタル・パートナーズの創設パートナー、ファン・ホールディングス外部リンクの共同創設者でもある。これらの事業は香港または中国本土を拠点とする。
おすすめの記事
スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。
もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
続きを読む
おすすめの記事
スイス企業、香港のデモ運動を注視 時計業界には打撃
このコンテンツが公開されたのは、
香港のデモ活動で店舗の閉鎖や空路の混乱が長引き、世界中が事態の成り行きを注視している。スイス企業はビジネスへの悪影響を警戒しつつも、状況を静観している。
もっと読む スイス企業、香港のデモ運動を注視 時計業界には打撃
おすすめの記事
香港デモ、スイス時計業界にジワリ打撃
このコンテンツが公開されたのは、
香港は10月、長年培ってきたスイス時計の輸出先の地位を失った。中国本土の旅行者は、暴力的なデモや政治的不安定に陥った香港を避けている。スイスの時計の売上は激減し、業界を苦しめている。
もっと読む 香港デモ、スイス時計業界にジワリ打撃
おすすめの記事
香港の選挙結果、スイス公共放送も注目
このコンテンツが公開されたのは、
香港で24日、区議選が行われ、民主派が完全勝利を収めた。区議選の様子は独語圏のスイス公共放送(SRF)も報じた。
もっと読む 香港の選挙結果、スイス公共放送も注目
おすすめの記事
スイス外相、中国の王外相と会談
このコンテンツが公開されたのは、
スイスを公式訪問中の中国の王毅外相は22日、スイスの首都ベルンでイグナツィオ・カシス外相と相次ぎ会談した。カシス外相との会談では、香港のデモやチベットの少数民族について議論が交わされた。
もっと読む スイス外相、中国の王外相と会談
おすすめの記事
「スイスは致命的なシグナルを世界に発信している」
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの新しい反テロ法は無実の人や子供を危険に陥れ、世界にとって危険な先例となる――人権保護に関する国連特別報告者のフィヌエラ・ニー・アオライン氏はこう批判する。
もっと読む 「スイスは致命的なシグナルを世界に発信している」
おすすめの記事
アイ・ウェイウェイ、中国の民主制について語る
このコンテンツが公開されたのは、
中国における民主制の欠如について :「中国では、決定は全て役人によって行われる。つまり、民主的な国家ではない。どのレベルでも議論というものが行われない。これが私の印象だ。では、民主制を構築するために何を犠牲にすべきか?未…
もっと読む アイ・ウェイウェイ、中国の民主制について語る
おすすめの記事
スウォッチ・グループの元社員ら、香港企業から賄賂11億円受け取る?
このコンテンツが公開されたのは、
時計ブランド、ティソの元従業員2人と別のスウォッチ・グループ社員の計3人が2008~13年、賄賂として1000万フラン(約11億円)超を香港のサプライヤーから受け取っていた疑惑が浮上している。スイス公共放送が報じた。
もっと読む スウォッチ・グループの元社員ら、香港企業から賄賂11億円受け取る?
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。