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インターネットの将来

グラスファーバーのネットワークが将来の情報社会を支配する

(Keystone)

インターネットと携帯電話は、世界的にマルチメディア化し融合してしまうことは確実だ。一方でプリントメディアやオンラインメディアは危機に立たされている。10月下旬にビール/ビエンヌ市で開催された「コムデイズ」に参加した専門家はこのように見ている。

「明日の世界を知りたければ、今現在、何が人間を動かしているのかを知る必要がある。すべての人間がヨーロッパの生活水準に達したいと思っている。こうした考えを変えさせるような説得力のある根拠は見つからない」とドイツの前外務相ヨシカ・ フィッシャー氏が開幕式で演説した。

将来を約束 グラスファイバー

 情報関連シンポジウム「コムデイズ ( Comdays ) 」には、研究者、政治家、メディア関係者、情報産業関係者が参加した。開幕の演説でフィシッャー氏は、おそらく今世紀半ばには地球の全人口は90億人に達し生活水準も高くなるかもしれないが、そのためには大きな変化が必要だと語った。現在人類が抱えている問題は、フィシッャー氏によると、これまでになかった巨大な自由との取り組みであるという。インドや中国が台頭する中、ヨーロッパやスイスはその技術的な大きな進歩を恐れることなく、自覚して守っていく必要がある。とはいえ、現在の地位に安穏とするのではなく「アップデートだけでは不十分。アップトゥモローでなければ」と参加者を鼓舞した。

 グラスファイバーのケーブルを張り巡らせたネットワークをより広く構築できる国が、将来のデジタル化に最も対応できる国といえる。スイスはこの点に関して、複数の電話会社と電力会社がグラスファイバーケーブルを1本化することで合意したこともあり、対応度は高い。一方、場所を問わずワイヤレスでインターネットへアクセスできる速さもポイントだ。ドイツの情報ネット担当官マティアス・クルト氏は、ネット社会はすべての周波に対応できる環境がない限り、すべてのサービスを融合化することは不可能だと指摘する。

 先進国ではグラスファイバーの情報網が話題になっているが、インドの田舎ではほとんど語られないとIBMインドの研究所長グルドゥタ・バナヴァール氏は言う。理由は貧困により、十分な教育が施されていないためだという。こうしたデジタルディバイスを解決するのは「スポークン・ウェブ」だ。書き込むのではなく、話したり聞いたりするウェブサービスのことだ。

メディアの危機 ?

 テレコム業界には輝く将来が約束されている一方で、従来のメディア業界はインターネットがますます幅を利かせている現実に直面する痛みを抱えている。

 広告収入の減少は不況だけが理由ではない。スイス最大の出版社「リンギエー ( Ringier ) 」のマーク・ヴァルダー社長によるとメディア業界は「巨大な危機」に立たされているという。新聞、雑誌の発行部数は減少の一途をたどり、無料のインターネット上のサイトの運営は広告収入だけではまかなっていけない状態だ。オンラインメディアのユーザー1人あたりの収益は、従来のメディアと比較し数倍低いとメディア・広告会社のアドバイザー「パブリグループ ( Publigroupe AG ) 」のハンス・ペーター・ローナー氏は指摘する。

 チューリヒ大学メディア学のオトフリート・ヤーレン教授は一方、メディア全体の危機はないという意見だ。問題なのは新聞社の編集部が独自に発行する日刊新聞だという。日刊紙は高いレベルの知識を要求する読者に対応できないというのだ。メディア業界は「クオリティー協定」をその読者と結ばなければならないという。つまり、お金を払っても読みたいと思う読者のためにメディアの編集価値を生み出すことだ。無料新聞の発行は間違った道だと指摘する。

 ルガーノ大学のシュテファン・ルス・モール教授は、アメリカのメディアの現状を研究した。アメリカの現状はスイスより進んでおり、質の低下が顕著だという。ジャーナリズムがインターネットに移行することは「死のスパイラル」に陥ることだと言う。広告がこれに追従するからだ。3行広告は新聞広告の4割を占めていたが、現在はインターネットの3行広告専門サイトに移行した。ルス・モース氏は、読者に購読料を課す、有料の質の高いジャーナリズムに移行することを勧めるという。

エティエン・シュトレーベル、swissinfo.ch
( 独語からの翻訳、佐藤夕美 )


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