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クリスマスツリーは火事のもと

連邦環境局によると、毎年スイスで発生する火災の1000件以上はクリスマスツリーの炎上によるものだということが明らかになった。

連邦環境局のリポートによると、スイスの家庭で発生する火事の最大の火元はクリスマスツリーだ。デンマークからクリスマスツリー用に輸入されるノルドマン松は11月に伐採され、スイスの家庭でツリーとして飾られる頃には薪と同じくらい乾燥し「燃え頃」になっている。このツリーにキャンドルの火が燃え移り、炎上するケースが多く、消防署ではキャンドルをツリーに近付けないよう警告している。

連邦環境局の統計によると、クリスマスにツリーなしで過ごすスイスの家庭は約10%。毎年100万本以上のクリスマスツリーが販売され、うち70%は輸入木だが、なかでも人気なのはノルドマン松(主にデンマーク産)で形と森の香りが好まれる。国産のアカマツは全体の約3分の1だが売上げは年々下降しているという。人工のものは人気がなく、窓際のディスプレー用に購入される程度だという。

今では無くてはならない存在のクリスマスツリーだが、スイスの家庭に登場し始めたのは19世紀になってからだ。クリスマスツリーは1月6日の「3人の王様の日」まで飾られる。その後、ツリーはどうなるのだろうか?ゴミ収集日に、または「ツリー回収日」に収集され、ほとんどは可燃ゴミとして燃やされるが、ベルン、ジュネーブなどでは細かく分解され堆肥として利用される。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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