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スイスの貧困、大半が一時的

母親のひざに乗る子供
スイスでは、「社会的に必要最低限の生活水準」を維持するための収入が無い人を貧困と定義する Keystone

スイス連邦統計局が10日に発表した国民の貧困に関する調査で、長期間にわたり貧困状態にある人は人口の1%に満たないことがわかった。

 調査は2013年から16年にかけて実施。調査対象の世帯に対し、期間中継続して貧困状態を尋ねた。貧困の継続期間に関する調査は初めて。

 2016年のスイスの貧困層は61万5000人で、人口の7.5%だった。15年は7%だった。 

 調査期間中、8人に1人(12.3%)が貧困状態に陥った。ただ、4年間継続して貧困状態だったのは人口の0.9%に留まった。

 貧困の継続期間は1年(7.7%)が最も多く、2年(2.5%)、3年(1.2%)が続いた。

 「貧困」の定義には、最低限の生活を維持するための収入に「社会参画に必要な費用」を加えた「絶対的貧困」ラインを採用した。「絶対的貧困」はスイス社会保障会(SKOS/CSIAS)外部リンクのガイドラインで、生活保護給付の対象を決める基準となっている。2016年は単身者で月2247フラン(約25万円)、大人二人と子供二人の家庭で月3981フランだった。

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