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経済悪化で厳しい航空業界

国際航空運送協会(IAEA、ジュネーブ)によると、経済の減速に伴い企業の出張が減り、世界の航空会社は厳しい局面に追い込まれている。

このコンテンツは 2001/08/10 10:16

ピエール・シャニオットIAEAダイレクタージェネラルによると、航空運輸の設備過剰と旅客減少は、航空輸送成長の消失を憂える地点に到達しているという。

スイスの航空ジャーナリスト、ゼップ・モザーさんは、2000年に29億スイスフランの赤字を出したスイスエア・グループには特に厳しい状況になるという。「過去に大きな収益を上げた航空会社は、過去からの備蓄がある。が、スイス航空は他のどこよりも深刻な赤字の深みにはまっていて準備金がない。また、スイスエア・グループは、あらゆる事業で行き詰まっている。エアラインに次ぐ主力事業であるエアラインケータリングも、他社との競合で負けている。」とモザーさんはスイスエアの現況について述べた。

旅客減少の原因はいくつかあるが、最大の要員は経済の減速で海外出張が減少したことだ。「外国に住む家族や親類、友人を訪ねようとする個人客は、世界経済がどうあれ、とにかく旅行はする。が、ビジネス客は、ビジネスの状況に応じて出張を決める。不況で仕事が少ない時は、出張はしない。」とモザーさん。IAEAによると、世界経済減速の影響は航空貨物にも強くあらわれ、今年6月までの航空貨物輸送量は昨年同時期に比べて3%減少した。

経済の悪化に直面した各航空会社は、路線ネットワークの縮小など長期的な縮小路線を迫られている。スイス航空に関する辛口批評で知られるモザーさんは、スイスエア・グループが現在の危機的状況を脱するためには画期的な変革以外に道はないという。「唯一の残された手段は、路線を縮小し、大規模な人員削減をし、規模を縮小することだ。一般的にいって、スイス航空の路線は多すぎて便数も多すぎる。特に収益の少ない路線が多すぎる。」と、モザーさんは語った。

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