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ダボス会議 世界の再建を目指す

「 世界は2008年の金融危機から2009年の経済危機へと移行し、2010年及び将来は ( 経済危機が ) 社会問題へと発展していく」とシュワブ会長は見る Keystone

グローバルな協力関係とビジネスの価値を再検討することが、世界経済フォーラム ( WEF ) の第40回年次総会 ( ダボス会議 ) の中心テーマになる。

このコンテンツは 2010/01/25 14:37

スイス東部のリゾート地ダボスで1月27日から5日間の予定で開催されるダボス会議には、約90カ国から政治、経済界の指導者2500人以上が参加。ハイチ地震や地球温暖化なども課題として取り上げられる。

倫理または価値における危機

ダボス会議では、1930年代の世界恐慌以来最も深刻な不況の中で、「世界の現状改善に向けて-再考、再設計、再構築」をモットーに政治、経済界の指導者たちが可能性を探っていく。

「世界は根本的に変わった」とWEFの創設者クラウス・シュワブ会長は先週行なわれた記者会見で語り
「今、世界は2008年の金融危機から2009年の経済危機へと移行し、2010年及び将来は ( 経済危機が ) 社会問題へと発展していく」
と続けた。

さらに各国政府が抱える負債と租税状況から、企業も一般家庭も益々経済的に圧迫され、失業者の数も増大すると付け加え
「われわれの価値を再検討しなくてはならない。多くの異なる文化と共存するグローバルな世界に住む現在、価値の見直しをグローバルに行い、プロセスを検討し、われわれの解決機関を新しく創設しなくてはならない」
と述べた。

先週WEFが発表したフェイスブックによる14万人を対象にした調査によれば、その約3分の2の人が現在の経済危機は「倫理または価値における危機でもある」と答えている。
「どのような組織であれ、その指導者たちに対する信頼を人々は失っている。根本的に何かが間違っている。今こそ指導者たちはこの不信感に向かって立ち上がるべきだ」
とシュワブ氏は語った。

温暖化問題とハイチ

ダボス会議はまた、昨年12月コペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約の第15回締約国会議 ( COP 15 ) 以降、世界の指導者たちが初めて一堂に会する会議になる。
「世界で何が起こっているかという文脈でCOP 15を見直し、またグローバルな現行の協力関係が十分か否かを検討しなくてはならない」
とシュワブ氏は温暖化問題を分析し、世界の政治的意志決定者の協力強化をWEFの中心課題に据えていると話した。

一方、ハイチ再建に向けて経済界の指導者たちの協力と援助もダボス会議の大きな課題になる。基本的には国連 ( UN ) の特別視察を務めたビル・クリントン元大統領が中心となり、国連開発計画 ( UN DP) と協力し援助計画をダボス会議中に提起する予定だ。
「世界の経済界がハイチに投資するよう勧め、ハイチのさまざまな組織と協力した長期的に持続する、貧困から脱却できるような援助を行っていくべきだ」
とシュワブ氏は援助計画のコンセプトを説明した。

30カ国の国家主席

今年のダボス会議には、30カ国の国家主席、60カ国の財務大臣などを含む閣僚、1400人のトップ企業の最高経営責任者 ( CEO )など経済界の指導者、100人の国際機関関係者、200人の学界、メディアの指導者が一堂に会する。

開会式ではフランスのサルコジ大統領が今年のスイス大統領ドリス・ロイタルト経済相と共に演説を行う。また、今年の20カ国・地域 ( G20) 首脳会合の議長を務める韓国の李明博大統領、G8サミットの議長を務めるカナダのステファン・ハーパー首相も出席する。

グローバルな経済展望に関するパネルには、ホワイトハウスの国家経済会議委員長ラリー・サマーズ氏、国際通貨基金 ( IMF) のマネージメントディレクター、ドミニック・ストラウス・カーン氏、フランス経済相クリスティーヌ・ラガルド氏などの顔ぶれも見られる。

スイスからは、ロイタルト経済相以外にハンス・ルドルフ・メルツ財務相、ミシュリン・カルミ・レ外相も出席する。

しかし、アメリカの銀行関係者は出席を控えており、それは不況の継続する2年目を迎え、金融危機を引き起こした責任の追及、また高額なボーナスへの批判などを懸念しての欠席だと見られている。

サイモン・ブラッドリー 、swissinfo.ch
( 英語からの翻訳、里信邦子 )

世界経済フォーラム ( WEF ) 第40回年次総会 ( ダボス会議 )

1971年ドイツ生まれのスイス人クラウス・シュヴァ
ワブ教授が創設した。本部はジュネーブ州コロニー ( Cologny ) にある。
創設の目的はヨーロッパ経済界の指導者たちの連合を高め、アメリカ経済界に対抗するための諸課題を探ることにあった。
現在の名称に変わったのは1987年。同時にヨーロッパ内に限らず世界規模で諸問題の解決を探るプラットフォームに変わり、北朝鮮と韓国、東西ドイツ問題などの解決を助けたのはWEFだと主張している。
WEFの経営は民間会社約1000社の会費で賄われる。年次総会 ( ダボス会議 ) は毎年スイスのリゾート地ダボス市で開催されているが、2002年は2001年に発生した9.11米同時多発テロの影響により例外的にニューヨークで開催された。
WEFはダボス会議 以外に多くの年次会議を開催している。さらに、グローバルな、または国別の特別レポートやメンバーのためのレポートなどを発刊ている。例えば2007年には、各国における経済、政界、教育界でのジェンダー ・ギャップ( 男女格差 ) の調査レポートなどを発刊した。
経済界、政界、学界、芸能界などの有名人を集めることでも知られており、ネルソン・マンデラ氏、ビル・クリントン元大統領、ビル・ゲイツ氏、トニー・ブレア英前首相などが出席した。
一方、1990年代フォーラムが巨大化するにつれ、グローバル化に反対するグループからエリート主義、参加者の利益のみを追求する閉ざされた集団といった批判を受けている。
2010年の第40回年次総会は、1月27日から31日まで開催されるが、28日にはダボスで小規模の抗議集会が開催される予定。またスイスの都市、ベルンやルツェルンでも抗議集会が予定されている。

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