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ノバルティスCEO交代 業績は過去最高

ダニエル・ヴァセラ氏のCEOと会長の兼任は批判の的だった Keystone

1月26日早朝に行われた2009年業績発表の場で、医薬品大手の「ノバルティス」がCEOの交代を公表した。

これまでCEO ( 最高経営責任者 ) と会長を兼任していたダニエル・ヴァセラ氏は、2月1日から会長の任務に専念し、経営はこれまで医薬品部門を率いていたジョー・ヒメネス氏に任せることになった。

伸びる医薬品部門

 ヴァセラ氏は14年間CEOとしてノバルティス ( Novartis ) の経営を指揮してきたが、これ以後は会長として戦略路線の舵取りに専念する意向だ。医薬品部長には、腫瘍部門の責任者だったダフィート・エプシュタイン氏が就任する。

 2009年の業績に関しては純利益で8%の増益となり、過去最高の102億7000万ドル ( 約9250億円 ) を記録。予想を大幅に上回る結果となった。配当金は1株2フラン ( 約172円 ) から2.10フラン ( 約181円 ) に引き上げられる。

 2010年には業務の利益マージンがさらに拡大するとノバルティスは予測している。大黒柱の医薬品部門では、現地通貨で数パーセントの成長が見込まれている。

 昨年の企業全体の純売上高は現地通貨で11%増の442億7000万ドル ( 約3兆9900億円 ) に上った。医薬品部門では、降圧薬の「ディオバン ( Diovan ) 」や白血病治療薬の「グリベック ( Glivec ) 」など主要医薬品の売れ行きが牽引力となって12%の成長となり、285億4000万ドル ( 約2兆5700億円 ) の収益を上げた。

swissinfo.ch、外電

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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