The Swiss voice in the world since 1935

スイス、ウクライナとモルドバに200億円規模の追加支援

破壊されたウクライナの学校
1月30日、ウクライナのオレホボで、ロシアの砲撃により被害を受けた学校。学校へのシェルター設置は、スイスによる支援策の焦点の一つ Copyright 2023 The Associated Press. All Rights Reserved.

スイス連邦政府は22日、ウクライナとモルドバに対し、1億4千万フラン(約202億円)規模の追加の人道支援を行うと発表した。

スイス政府は声明外部リンクで、「ウクライナの人々が置かれた不安定な状況を改善し、国家としての機能を確保するために」継続的な支援が必要だと述べた。 

1億4千万フランのうち、1億1400万フランをウクライナ、2600万フランをモルドバに割り当てる。一部は既存の補正予算から支出可能だが、約9200万フランは議会の承認を必要としている。 

今回の追加支援は、ウクライナ・モルドバとスイスとの繋がりの深さに依拠したものであると、政府は述べている。「今回の緊急支援は、スイスが得意とする分野において、両国のニーズと要望に応えるもの。活動内容には、学校のシェルター、病院やエネルギーインフラの修理、農業の中小企業への小口融資、地雷除去、住民への心理的サポートなどが含まれる」 

スイスはこれまでに、ウクライナ支援に13億フランを支出した。うち2億7千万フランはウクライナ国内、10億3千万フランはスイスに避難してきたウクライナ人の支援に振り向けた。ロシアがウクライナに侵攻を開始した昨年2月24日から1年間で、約7万5千人のウクライナ人がスイスに避難した。 

パラダイムシフト 

政府は声明で、「2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナへの軍事攻撃は、大陸の現代史における大きなパラダイムシフトとなった」とし、「連邦内閣は、この軍事攻撃を最も強い言葉で非難し、敵対行為の停止とウクライナの全領域からのロシア軍の撤退を改めて要求する」と述べた。 

また、国際人道法を尊重するよう求め、国際刑事裁判所が開始した国際犯罪捜査を支持するとした。 

英語からの翻訳:大野瑠衣子

最も読まれた記事
在外スイス人

世界の読者と意見交換

ニュース

バーゼルの路面電車

おすすめの記事

バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ

このコンテンツが公開されたのは、 5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。

もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
大阪・関西万博

おすすめの記事

スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール

このコンテンツが公開されたのは、 日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。

もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
クラウス・シュワブ氏

おすすめの記事

WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任

このコンテンツが公開されたのは、 世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。

もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
コーデリア・ベール

おすすめの記事

TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

このコンテンツが公開されたのは、 米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。

もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
卵の棚

おすすめの記事

ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス小売大手のミグロ(Migros)は14日、アッペンツェル・アウサーローデン準州ヘリザウにある1店舗を年中無休化すると発表した。

もっと読む ミグロ、スイス初の年中無休スーパーを開店へ

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部