The Swiss voice in the world since 1935

電子たばこ、合法大麻の中毒リスク調査を NGOが指摘

Man smoking electronic cigarette
近年、たばこ関連の新製品への需要が高まっているが、これらの中毒リスクに関する情報はまだ少ない ostancoff/123RF

スイスの非政府組織「アディクション・スイス(Addiction Switzerland)」は、電子たばこや合法大麻の中毒リスクを正しく理解するため国が更なる調査を行い、新たな法的枠組みを作るべきだと呼びかけた。

 同団体は13日に公表した調査報告書「スイスにおける2018年の中毒についての調査外部リンク」で、向精神性物質の普及拡大や新しい製品への需要の高まりがみられる現状は「中毒の分野を大きく変えている」とし、それに対応するためには「新たなアプローチ」が必要だと訴えた。

 同団体は「消費者の多くは、リスクがなるべく少ない新製品を試したがる。一方、製造元や企業はより多くの利潤を求め、国の規制を拒否する」と懸念を示した。

>>合法大麻がブーム、1億円ビジネスの裏側は?

 同団体の広報担当コリーネ・キボラ氏はスイスインフォの取材に対し、現在流通する新製品の中毒リスク研究にもっと多くの資金や人材が投じられるべきだと述べた。

 キボラ氏は「例えば加熱式たばこだが、データは製造元が出したものしかない。信用性には疑問符が付く。また、新製品に対応した法的枠組みも必要だ。残念なことに、昨年末に審議入りした新しいたばこ関連法案は宣伝、マーケティング分野の規制内容を巡り難航している」と話した。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

スマートフォンの画面とそれを操作する手

おすすめの記事

スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。

もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
バーゼルの路面電車

おすすめの記事

バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ

このコンテンツが公開されたのは、 5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。

もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
大阪・関西万博

おすすめの記事

スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール

このコンテンツが公開されたのは、 日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。

もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
クラウス・シュワブ氏

おすすめの記事

WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任

このコンテンツが公開されたのは、 世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。

もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
コーデリア・ベール

おすすめの記事

TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

このコンテンツが公開されたのは、 米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。

もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部