スイスの視点を10言語で

スイス農家の減少続く 有機農法や養鶏は増加

Cockerel
スイス西部バヴォワにある有機農場のように、牛や豚の数は減っているが鶏など家きんは増えている Keystone

スイスでは農場と農場従事者の数は減り続け、合併により農場規模は大きくなっている。また有機農業が重みを増している。

過去20年間で、スイスの農場のほぼ3分の1が姿を消した。スイス連邦統計局外部リンクによると、昨年の農場数は前年比1.6%減の5万38軒、従事者は1.5%少ない15万100人だった。利用されている農地面積(UAA)は105万ヘクタールだった。

州別の農場数はベルン(1万254軒)が最も多く、ルツェルン(4494軒)、ザンクト・ガレン(3904軒)、チューリヒ(3258軒)が続いた。前年からの減少数でみるとベルン142軒、チューリヒ88軒、ヴァレー89軒、ルツェルン67軒が目立った。

統計局によると、20ヘクタールを超える農場の割合は43%と、20年前の25%から大きく増えた。

有機農場

有機農法を取る農場も増えている。有機ガイドラインに従う農場は7284軒と、前年から3.6%増えた。農地全体のうち16%が有機農法を使っている計算だ。

農地総面積の58%に当たる60万5700ヘクタールは天然・人工の牧草地だった。うち38%が耕作地で、1万3400ヘクタールがブドウ園、7000ヘクタールが果樹園だった。

飼育される乳牛は1.7%、豚は4.1%ぞれぞれ減少した一方、鶏など家きんは2.5%増えた。羊や山羊の数はほぼ横ばいだった。

ニュース

管制室

おすすめの記事

スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。

もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
裁判所のドア

おすすめの記事

「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。

もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
財布からお金を取り出す人

おすすめの記事

スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。

もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
対空防衛システム

おすすめの記事

米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触

このコンテンツが公開されたのは、 米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。

もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
UBSの看板

おすすめの記事

スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ

このコンテンツが公開されたのは、 スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。

もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
新種のイカの化石

おすすめの記事

新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に

このコンテンツが公開されたのは、 スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。

もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部