概観

連邦制 スイスの宗教の多様化、宗教法人の認証は州の管轄

文化の多様性が特徴である国スイスでは、宗教も多様だ。また、州が独立した権限を持ち、その上で連邦制をとるこの国では、州が宗教に関する問題を管轄している。こうした宗教の多様化と、最近の移民が信仰するイスラム教などの少数派の宗教とキリスト教の伝統を受け継ぐ多数派のそれとの間の亀裂に、州はどのように対...

2017年5月21日の国民投票 スイスのエネルギーに望みをかける

スイス政府が発表した「エネルギー戦略2050」が実現すれば、スイスは安全でクリーン、かつ安価なエネルギーが生産できるようになる。また、スイスのエネルギー ...

宗教的マイノリティ ブルカの着用禁止は多数派の専制か

スイスではこれまでの国民投票の結果、イスラム教の尖塔であるミナレットの新設、イスラム教徒の女性が全身を覆い隠すブルカの着用、ユダヤ教の屠殺方法であるシェヒターが禁止されてきた。はたして宗教的マイノリティは直接民主制の下では差別されやすいのだろうか?ある教授の解決策が一石を投じている。 ...

2017年5月21日の国民投票 段階的脱原発や再エネ促進など、スイスのエネルギー転換を国民に問う

福島第一原発事故を受け、スイス政府はエネルギー転換を目指す改正法案「エネルギー戦略2050」を立ち上げ、昨年秋の国会でようやく成立させた。原発に関しては、新しい原発は作らないが既存の5基の原発の寿命は限定しないとする「ゆっくりとした段階的脱原発」を決めている。しかしこの法案に対して反対が起こっ...

IOC vs 有権者 冬季五輪の候補地シオン、五輪らしからぬ「五輪」を夢見て

2026年冬季五輪の招致を目指しているスイスでは、候補地の一つだったグラウビュンデン州民が住民投票で「開催反対」を突きつけた。スイスで候補地として残るのは南部の町シオンのみだ。住民の開催反対は招致の妨げにはなるものの、世界第3位の規模を誇るスポーツの祭典にとって、直接民主制における市民の権利は...

ネットメディア スイスの若者 政治に関する情報源は「自分の親」

若者の政治意識に関する世論調査で、スイスの若者は政治についての情報源としてネットメディアにあまり頼らないことが明らかになった。 ...

EUの起源のローマ条約から60年 今EUが再び危うい だが「耐久性あり」とスイスの専門家

欧州連合(EU)の起源となったローマ条約。明日は、この条約が1957年3月25日に調印されてから、ちょうど60年目に当たる。ところが、EUが今ほど危ういときはないように見える。「だが、今よりもっと危機的な状況を何度も経験してきた」と、EUに詳しいルネ・シュヴォック教授は言う。 ...

女性の政治参加 「権利と義務の上に立つスイスの民主主義」

女性参政権の導入が大幅に遅れたスイス。徴兵制の存在がその原因の一つなのか?スイス出身の政治・歴史学者、レグラ・シュテンプフリ氏に話を聞いた。 シュテンプフリ氏は1999年に発表した博士論文「Mit der Schürze in die ...

スイスの社会保障 年金制度改革関連法案、連邦議会を通過

スイスの連邦議会は16日、女性の定年年齢の引き上げや老齢年金支給額の微増を含む年金制度改革関連法案を可決した。  公的年金の財政基盤の強化を目的にした同法案は、今年後半に行われる国民投票で有権者からの最終判断を受ける。 ...

五輪と民主主義 なぜグラウビュンデン州の住民は五輪招致を拒否し続けるのか

スイス東部グラウビュンデン州でオリンピックの聖火が燃え上がる可能性が消えた。2026年冬季五輪のさらなる招致計画は、先日の住民投票で反対6割に達した。住民の反対により同州が冬季五輪の候補地にならなかったのは、この4年間でこれが2度目だ。13年の住民投票では、22年冬季五輪の招致計画が否決された...

政治参加 民主主義は幸せをもたらすか?

「一般市民の政治参加の可能性が広がるほど、人は幸せになる」。少なくとも数種の調査ではこのような結果が出ている。それなら、すべての国が直接民主制を導入すべきなのか。比較政治学を専門とするイザベレ・シュターデルマン・シュテフェン教授に話を聞いた。 ...

国際女性デー スイス女性参政権 獲得への長い道のり

スイスでは1971年になって初めて連邦レベルで女性の参政権が認められた。これは笑いごとではない。それとも笑ってしまうことだろうか?スイスで女性が参政権を勝ち取るまでをコミカルに描いた受賞映画「Die göttliche ...

連邦主義 国民の9%の反対で否決?スイスの一票の格差、連邦主義の代償

米国のドナルド・トランプ新政権が始動した。大統領選では対抗馬のヒラリー・クリントン氏が得票数を上回ったにも関わらず、当選したのはトランプ氏という逆転現象が起きた。背景には、連邦主義に基づく選挙制度により、国民一人当たりの票の重みが州ごとに異なる「一票の格差」が深く関係している。一票の格差は日本...

2017年2月12日の国民投票結果 第3次法人税改正法案 政府の意図に反し圧倒的多数で否決

スイスの国民投票で12日、三つの案件についてその是非が問われ、第3次法人税改正法案は圧倒的多数で否決。一方、移民3世の国籍取得手続きの簡易化と国道と都市交通のための基金(NAF)設立に関する案件は、約6割の賛成と州の過半数の賛成で可決された。今回の投票率は46%だった。 ...

参加型プロセス 「新ベリンツォーナ」 市町村合併に住民の意思尊重

ティチーノ州の州都ベリンツォーナの人口はわずか1万8千人。だが、4月には隣接する他の12の市町村と合併し、4万3千人を数える中心市街地を形成することになる。ベリンツォネーゼ地域の統一を図るこのプロジェクトは、州が実行している包括的な市町村合併計画の一つ。重視すべき要素は住民参加、そして直接民主...

政府から依頼された調査機関の発表 スイス人の76%が原発に反対、しかし脱原発はゆっくりと

「スイス人の76%が原発に反対している」という調査結果が先月末、発表された。昨年11月の国民投票にかけられた「脱原発イニシアチブ」は、54%の反対で否決されたものの、原発そのものにはこれだけの人が反対しているというのだ。ところが、この発表があった日、原子力発電を支持する右派・国民党が5万人を超...

2月12日の国民投票 道路インフラ 基金設立で財源確保なるか

スイスは道路交通網が最も普及している国の一つだ。道路インフラの維持や建設計画には多額の費用がかかるため、政府と連邦議会は「国道と都市交通のための基金(NAF)」の設立を目的とした憲法改正を呼びかけている。長期的な道路計画を可能にし、また財源を確保することが狙いだが、これには左派や環境派の一部が...

オピニオン トランプ新米大統領、民主主義に立ちはだかる利益相反問題

億万長者で不動産王のドナルド・トランプ氏が米国大統領に就任することで、「利益相反」というテーマが新たに浮上した。これはスイスにとっても大きな意味を持つ。  民主主義が機能するには、国家権力の代表者が利益相反に当たる行為をしてはならず、職務を金銭などの個人的利害から切り離すことが重要だ。 ...

2017年2月12日の国民投票 移民3世のスイス国籍取得手続き、簡素化すべきか?

スイスでは現在、外国人がスイス国籍を取得しようとすると、その手続きに長い月日と数千フランという高い費用がかかる。こうした中で連邦当局は、移民3世に対して国籍取得の手続の簡素化を考えている。反対する保守右派は、「それはスイス国籍の安売りだ」と非難する。対する支持派は、スイスで生まれ育った外国籍の...

自治体集会への参加 プレゼントがスイスの地域民主主義を救う?

焼いたソーセージに冷たいビールのサービス、無料の指定ゴミ袋やクーポン券の配布。スイスの多くの自治体は、市民にこうした「プレゼント」を提供することで、地域民主主義の中核である自治体集会への参加を促している。しかし、そもそも直接民主制にプレゼントは必要なのだろうか?

2016年11月27日の国民投票結果 スイスの国民投票「脱原発」を否決 今後のエネルギー政策は?

スイスで27日、国内に既存する5基の原発の運転期間を45年に制限し、2029年までに脱原発を達成することの是非を問う国民投票が行われたが、時期尚早のエネルギー転換は現実的でないとし、州の過半数が反対し否決された。脱原発イニシアチブ反対派にとって、今後のスイスのエネルギー政策は、どう展開していく...