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ジェンダーギャップ 男女格差指数、スイスは21位と下落

スイスの女性の職場環境は、改善の余地がある

(Keystone/DPA/Patrick Pleul)

世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)が2日付で、各国の男女格差を測る2017年のジェンダーギャップ指数を公表した。スイスは144カ国中21位と前回より10位もランクダウンし、北欧諸国に遅れをとった。職場環境と教育の選択肢が低く評価されたことが下落の原因だった。

 日本は前年より三つ順位を下げ、主要7カ国(G7)では最下位の114位。アイスランドが9年連続の1位で、最も男女格差が少ない国となった。

 指数は健康、教育、経済、政治の分野で対象144カ国の男女間格差を測る。指数は0から1の数値で表され、0が完全不平等、1が完全平等を意味する。ランキングが上位であるほど、格差が少ない。

 今回は2006年の第1回以降初めて、全ての分野で格差が拡大。このまま状況が変わらなければ、世界のジェンダーギャップが解消されるまでに100年かかるという。

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graphic wef global gender gap index 2017

 スイスは過去数年間、経済分野のスコアが0.745と完全平等の1に近く、昨年の総合順位は11位、2015年は8位と好調だった。しかし、WEFの教育・ジェンダー・労働環境イニシアチブ部門の責任者サーディア・ザヒディ他のサイトへ氏は、他国の改善のスピードにスイスが追いついていないと指摘する。

 ザヒディ氏は「北欧諸国がランキングトップの座を維持しているのは、毎年改善の努力を続けているから。そのおかげでパーセンテージやスコアも伸びている。一方、スイスはほとんど何の変化もない」と話す。

 ザヒディ氏によれば、女性国会議員の人数を見るとスイスは平均水準並み。女性の労働参加率や昇進機会など経済要因は、31位にがくんと落ちる。

 「スイスではホワイトカラーに占める女性の割合が47%と、全体の半分以下。これが他の先進国との大きな違いだ」とザヒディ氏は指摘。「世界の経済市場では、こうした専門職や技術職に女性の方が多く就いているという逆のジェンダーギャップがある」という。

 ザヒディ氏によると、スイスで国会議員や管理職などリーダーシップを取る役職に就く女性の割合はわずか35.6%だった。このため、同分野ではランキングの43位に落ち込んだ。

教育

 スイスのメディアでは最近、女性が男性より学校の成績が良いのに、それが職業上の地位向上に結びついていないことについての議論が沸き起こっている。統計によると、スイスでは普通高校を卒業し、大学に進む女性の数は男性より多いが、指導的地位やホワイトカラーに女性がそれほど進出していない。

 ザヒディ氏は、女性が男性より高学歴なのは先進国でも途上国でも共通した傾向だという。しかし、スイス以外の国では学歴が職業に反映されているという点だ。

 なぜスイスが例外なのか?メディアの分析では、スイスの女性は大学の専攻を決める際、より責任ある立場の職業に結びつきやすい経済や自然科学、テクノロジーではなく、人文学や社会科学を選ぶ傾向がある。

 WEFは、多くの女性がグローバル教育や非営利団体に籍を置く一方で、成長産業で高いスキルを要する仕事の多い情報技術分野は男性が圧倒的に多いと指摘する。この分野でいかにジェンダーギャップを解消するか、もっと周知する必要があるとザヒディ氏は強調する。

 WEFは、スイスは情報技術分野における学位取得者のジェンダーギャップが世界でも大きい国の一つだとする。同分野の女性の学位取得者は、男性のわずか13%だ。

公平な立場がない

 ジェンダーギャップ指数が示すのは、世界中の企業で女性が不公平な立場に置かれているという点だ。ザヒディ氏は、官民協働、あるいは最良の改善方法について情報交換することが手助けになると期待する。

 家事などの役割分担もジェンダーギャップ拡大を助長している。

 ザヒディ氏は「ジェンダーギャップには有給の仕事のものと無給のものの2種類があり、女性は男性よりも家族の世話などの無給の仕事に多くの時間を割いている」と指摘する。

 ザヒディ氏は「一部のケースは自己認識や文化の問題であり、変わるまでに時間がかかるが、保育、学校の時間、親の育児休業など特定の政策が関係しているものもある」とする。

 スイスの有権者と政治家の間では、学童保育の選択肢や父親の育児休業の延長、高額な保育の改善などを巡り議論が続いている。

教育のジェンダーギャップ

ドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガーの報道によると、スイスで昨年、女性の43.6%が高校や専門学校の卒業資格を取得したのに対し、男性は33.1%だった。このギャップは過去15年間で拡大している。1990年までは、男性の割合の方が高かった。

専門家は、女性の教育に対する姿勢のあり方が変化の一因とみる。さらに学校のシステムそのものが10代のうちは女性の方がなじみやすいという(女性の方が男性より集中力が高い)。コミュニケーション力が求められるグループ学習なども、女性の方が得意だという。

しかし、それが必ずしも職業に反映されているとはいえない。男性は経済やテクノロジー、科学といった科目を専攻し、それが結果的に地位の高い仕事につながる。一方、女性は人文学や社会学(ほとんどが大学で学ぶ)を専攻することが多いが、昇進はあまり望めない。また、家族の事情でパートタイム勤務か休職する人が多い。

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