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スイスでも機内持ち込みに制限

手荷物制限で没収された物品はゴミ箱へ捨てられる。ジュネーブ空港で Keystone

11月6日から欧州連合 ( EU ) に追従しスイスの空港でも機内持ち込みができる手荷物の制限が始まった。

ジュネーブ空港の責任者によると、乗客はシャンプー、歯磨き粉、ジェルなどの持ち込みが制限されることを前もって知っていたため、初日はさほどの混乱は見られなかったという。

 機内へ持ち込みできる手荷物の制限はEUの措置にスイス、ノルウェー、アイスランドが追従したもの。8月にイギリス警察によりアメリカ行きのフライトで液体爆弾が発見されたことが発端となっている 

混乱は避けられた

 「上々のできだった」とジュネーブ空港の責任者ディディエー・ストイレ氏は満足げだ。「多少の例外はあったものの大半の乗客は制限に非常に理解を示してくれた。今後はさらにスムーズに行くだろう」と言う。ジュネーブ空港のフィリッピ・ロイ広報担当は、セキュリティーコントロールで手間取ったことが理由でスケジュールより遅れて離陸したのは午前中のフライトでは1機のみだったと言う。

 チェックインを請け負う「イージージェット ( Easy Jet) 」のスタッフによると、一部長蛇の列ができたが、乗客は時間通りに機内に入ったという。「ギクシャクすることはなかった。乗客は新しい制限が導入されることを前もって知っていたし、協力的だった」という。

乗客も協力的

 機内に持ち込める液体やジェルは100ミリリットル以内に制限され、透明でジッパーの付いた袋に収納されていることと決められている。袋の大きさは1リットル以内。例外は薬やベビーフード。ただし、フランスの酪農家には不公平な規制でもある。というのは、ジュネーブ空港ではカマンベールといったソフトチーズは液状・ジェルとみなし100ミリリットルの制限に含まれるがエンメンタールのようなハードチーズはリスクは無いとみなしているからだ。

 ジュネーブ空港では50万個の袋を用意し、準備のない乗客へ配布したが、袋のストックは1カ月でなくなる見込みだ。段々と乗客が自分でこうした袋を用意するようになるとみられるが、空港は袋を常備することも考えている。

 セキュリティーコントロールに置かれたコンテナには没収された物品を投げ入れるようになっているが、没収品はあまりなかった。子ども連れのノルウェー人の乗客ハイディ・シェトネさんの準備は万端で、ヘアージェルは規定通りに透明な袋に収納されていた。「液体の機内持ち込みは禁止されていると知っていました。赤ちゃんは母乳で育てているので問題ありません」とのこと。また、サンドラ・ビヨンさんは最近のニュースに気を配り、他の多くの乗客と同じように持ち込み禁止の物品はスーツケースに入れてチェックインしたという。「年配の女性2人が制限を知らなかったようでしたが、他の人たちは知っているようでした」とビヨンさんは言う。

冷静な対応

 セキュリティーコントロールのシニアーオフィサー、マルガレット・エンゲルさんによると「ほとんどの乗客は冷静に対応しました。一部の乗客が自分の所持品を捨てられるのを目の前にして興奮しました。もっとも、高級ワインやコニャックが捨てられることに反発するのは仕方ないことです」と語った。

 11月は乗客も比較的少ないので混乱は少なかったが、乗客が多くなる週末などに問題が多発することも考えられるとロイ広報担当は見る。混乱が起こらないためにも、離陸時間前90分、アメリカ行きは2時間の余裕を持って空港に来るように、また「所持品は最小限にまとめることで、チェック時間も短縮します」と勧める。

swissinfo、アダム・ボーモント 佐藤夕美 ( さとう ゆうみ )  意訳

チューリヒ空港でも大きな混乱は見られず、空港の責任者ソーニア・ツォホリング氏によると11月6日は機内持ち込み規制によるコントロールのため18機が平均14分遅れた程度という。
バーゼル空港は全体的に10〜20分の遅れとなったが、大きな問題はなかったという。

免税店でアルコール飲料や香水を買うことは認められている。
安全管理の専門家は通関後の免税店で取り扱っている商品については安全だと判断している。
機内持ち込みのバックの大きさの制限は来年4月17日から始まる。
現在の持ち込みバックの大きさの上限は54 X 45 X 25センチメートル。

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