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ノバルティスの湿疹クリームElidel 欧州で認可

ノバルティス本社 Le buone nuove sono giunte soprattutto da Novartis (foto: Novartis)

ノバルティス(本社バーゼル)の開発した湿疹用クリームElidelが19日、欧州13ヶ国で認可された。Elidelは、2才以上の皮膚のかゆみ止めに用いられる非ステロイド系の塗り薬。

ノバルティスによると、Elidelは欧州13ヶ国(オーストリア、ベルギー、フィンランド、仏、独、伊、英、ギリシャ、アイスランド、ルクセンブルク、ポルトガル、スペイン、デンマーク)で年内に販売が開始される。トーマス・エブリン同社CEOは、西欧諸国では子供を中心とした人口の20%が慢性皮膚炎に悩まされており、ステロイド・フリーのElidelの需要は大変高いという。今回認可した13ヶ国では、生後3ヵ月の乳児から成人まで約2000人を対象に臨床を行った。

独ミュンスター大学のトマス・ルガー教授(皮膚科学)はElidelについて、ステロイド系のクリームに用いた場合に起きる皮膚が薄くなる副作用がなく、湿疹に悩む子供や医師にとって朗報だと評価する。さらに、ルガー教授は、Elidelは非ステロイド系の長所ゆえ顔などデリケートな部分にも使用可能だという。

Elidelは米国ではすでに治療に使用されており、複数の南米諸国、ニュージーランド、クウェートでも認可された。ノバルティスは、年内に他の欧州諸国で認可を申請する予定。

Elidelは湿疹治療用クリームで50年ぶりの新薬
西欧では人口の20%が慢性皮膚炎

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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