スイスアルプス地域を南北に貫くサン・ベルナルディーノ峠の道路トンネルが少なくとも24日まで通行止めになる見通しだ。
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スイス南東部に位置する同トンネルは18日午後、ドイツの長距離バスの火災のため通行止めとなり、大規模な交通渋滞が発生した。トンネルは、スイスを南北に縦断するゴッタルド道路トンネルの代替ルートで、週末はイタリアなど欧州南部に向かう観光客の車で混み合う。
18日午後、サン・ベルナルディーノトンネル出口の500メートル手前で22人乗りの長距離バスから火災が発生。地元警察によると、乗客は全員避難して無事だった。2人が煙を吸って病院で手当てを受けている。
サン・ベルナルディーノトンネルが通行止めになった影響で、ゴッタルド道路トンネルの北側入り口は19日時点で最大28キロメートル渋滞した。スイスは19日の土曜日から21日の月曜日まで3連休だった。
スイスの交通情報局「Viasuisse」によると、サン・ベルナルディーノトンネルの通行止めが長引く影響で、周辺道路では更なる交通の乱れが予想される。
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2016年12月11日、正式に運行が開始されたゴッタルドベーストンネルは、世界最長の鉄道トンネルとなっただけではなく、最も建設費のかかったトンネルでもある。総工費数十億フランという巨額のトンネル建設プロジェクトは、これまで複数回にわたり国民投票にかけられながらも、国民に承認されてきた。このトンネルの開通はまさに、スイスの「直接民主制の奇跡」とも言えるのだ。
スイスのように直接民主制をとる国では、大規模な国家プロジェクトを実現させるのは容易なことではない。国民には常に、政府、議会の決定に対して「レファレンダム」を提起することで、その是非を国民投票にかける権利が与えられているからだ。そのような政治的背景があるからこそ、今年6月、ヨハン・シュナイダー・アマン大統領が全長約57キロのゴッタルドベーストンネルの開通を正式に宣言した際は、人々の喜びもひとしおだった。
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