スイスで昨年、訪問看護・介護サービスの利用者数は、前年より1万人増の35万人だった。一方、老人ホームや介護施設の入居者数は14万9千人で横ばい。うち15%は短期滞在だった。
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの非営利団体シュピテックス(Spitex NGO)外部リンクは、傷の手当てや薬の投与など自宅での治療看護や、日常生活の手伝いなどの基本看護サービスを訪問して行う。
連邦統計局が15日に発表した統計外部リンクによると、シュピテックスが昨年提供したサービス時間数は治療看護に約1600万時間、基本看護に約600万時間で、前年比で7%増加した。同様のサービスを提供する民間企業では43%増加した。
訪問サービスを受けた22.5%は80歳以上だった。女性は男性の2~3倍だった。
一方、1561施設の老人ホームと介護施設では9万5千883人の収容が可能で、入居者収容率は前年比で0.6%増。施設職員の人数は2%増だった。ただ、ほとんどの州でそのような施設に入居する65歳以上の割合は減少した。
利用者の負担費用
昨年、老人ホームの長期入居者にかかった一人当たりの費用額は、月平均9122フラン(約100万円)で、前年と比べ200フラン増加した。年間合計額は約100億フランで、うち43%が基礎医療保険でまかなわれた。
>>スイスの保険制度について読む
シュピテックスの合計費用額は25億フランに上る。うち39%が保険でまかなわれた。利用者負担は5分の1に満たず、42%は公的セクターが負担した。統計局によると、利用者の一人当たりの費用額は月平均で約600フラン。
2011年以来、民間サービスは増える一方だが、シュピテックスの市場シェアは80%を維持している。
おすすめの記事
スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。
もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
続きを読む
おすすめの記事
共に生きる 認知症患者の介護施設
このコンテンツが公開されたのは、
現在スイスには約15万人の認知症患者がいる。今後20年間にその数は倍増するといわれ、この病を患う人々のケアは早急の問題だ。そんな中、エメンタールのハスレ・リューグサウに認知症の人々が一緒に暮らす介護ホームがオープン。ここ…
もっと読む 共に生きる 認知症患者の介護施設
おすすめの記事
スイスの高齢者同士が時間を「貯金」して助け合い
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのとある小さなコミュニティで、「時間年金」というプロジェクトが行われている。病気などを抱えるお年寄りを元気な高齢者が手助けし、使った時間を「貯金」して、将来自分が動けなくなったときにその時間を使って手伝いに来てもらうーという仕組みだ。
もっと読む スイスの高齢者同士が時間を「貯金」して助け合い
おすすめの記事
老親介護 子が遠くに暮らすことで複雑化
このコンテンツが公開されたのは、
「この2年間、2カ月半ごとに米国に戻っている」と話すスイス在住のキャロル・マキューアンさんは、定期的に高齢の両親に会いに行っている。 世界中の何百万人もの人々にとって、外国と自国を行ったり来たりすることは珍しいことで…
もっと読む 老親介護 子が遠くに暮らすことで複雑化
おすすめの記事
求む、お年寄り患者専門の若手医師
このコンテンツが公開されたのは、
ベルン大学病院外部リンクの集中治療室は立て込んでいる。看護士がモニターをチェックし、ビーと鳴る機械につながれた患者の包帯を取り換える。医師らはベッドからベッドへ集団で移動し、次のシフトの医師らに引き継ぎの情報を伝える。…
もっと読む 求む、お年寄り患者専門の若手医師
おすすめの記事
スイス高齢者諮問委員会 「高齢者について議論するのではなく、高齢者と共に議論を」
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府が2001年に設置した「スイス高齢者諮問委員会」は高齢者が直面する問題に目を向け、高齢者の声を届ける場と機会を提供してきた。だが高齢者のニーズにより的確に応えていくには、まだ多くの課題が立ちはだかっている。
もっと読む スイス高齢者諮問委員会 「高齢者について議論するのではなく、高齢者と共に議論を」
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。