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【トランプ関税】スイス経済相が米通商代表と初協議

スイスのギー・パルムラン経済相
スイスのギー・パルムラン経済相 Keystone-SDA

トランプ米大統領が2日発表した関税措置をめぐり、スイスのギー・パルムラン経済相は7日、米通商代表(USTR)のジェミソン・グリア氏とビデオ会議による最初の協議を行った。

パルムラン氏は同日、協議は「二国間の貿易関係について議論する素晴らしい機会」だったとし「今後も協議を継続する」とX(旧ツイッター)に投稿した。

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スイス連邦経済省経済管轄局(SECO)のエレーヌ・バドリガー・アルティエダ氏は現在、米国当局者らと対面で技術的な協議を行っている。カリン・ケラー・ズッター財務相兼大統領とパルメラン氏の米国訪問の調整役を務める同氏は、16日まで米国に滞在する。

「誤解を解く」

SECOによると、スイス経済省とSECOは「現在、米国当局と連絡を取るためにあらゆる可能な手段を講じている」。

「スイスの通商外交の目的は、米国側にスイスの状況を説明し、誤解を解くことにある」

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一方、ケラー・ズッター氏は11~12日にワルシャワで開催されるEU経済財務相理事会(ECOFIN)の非公式会合に出席し、トランプ政権の関税が欧州に与える影響について欧州各国と協議する予定だ。

スイスは報復せず

トランプ米大統領は2日、スイスからの輸入品に31%の関税を課すと発表した。スイスからの輸入品には5日から10%の追加関税がかかり、9日からさらに21%が課される。

【関連記事】トランプ大統領、スイス製品に31%の関税

スイス連邦政府は3日、「米国の算出方法は、我々連邦閣僚には理解できない」としながらも、当面は対抗措置を取らないと表明した。こうした慎重な姿勢は、スイスの一部政党や企業代表者から批判されている。

ヴァレー(ヴァリス)州商工会議所(CCIV)は、「米国政府の関税措置は、スイスの輸出志向の企業に直接的な影響を及ぼす」と話している。

英語からの翻訳:大野瑠衣子

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