ジュネーブ
街の周囲のほぼすべてをフランスに囲まれているジュネーブ( Genève ) は、プロテスタントにとってのオアシスだ。
相対する特長が併存する「コントラストの街」ジュネーブは、間違いなくスイス一の国際都市だ。
ジュネーブには、国連ヨーロッパ本部を含む国際機関が22、非政府組織が180、そして150カ国の政府代表部がある。そしてジュネーブの人口の45%は180カ国の国々から来た人々だ。これらすべてがジュネーブの国際性を豊かにしている。
コントラストの街
この街には、裕福な地域が多い。しかし、ロマンシュ語の専門家、カスパー・プルト氏は、これがジュネーブのすべてではないという。
「たくさんの富裕な人々が、ジュネーブへ移り住んできたことと矛盾するようですが、この街がフランスのユグノー派プロテスタントの難民を歓迎したことを忘れてはなりません」
とプルト氏は語った。
多くのスイス人にとって、ジュネーブはスイスの一部でさえない。しかしプルト氏は
「ジュネーブでロマンシュ語のクラスを教えたことがあります。ジュネーブでロマンシュ語が教えられているという事実は、この街がスイスの文化的価値にオープンであることを示しています」
と反論する。
しかし、民俗学者のジャック・エナール氏は、一般人の見方には真実が含まれていると言う。
「ジュネーブは、その地位を非常に自負し、国の方針と関わりなく自らを国際都市として演出することを好む街です。ジュネーブはスイスから切り離された街だという人もいます。確かにこれはジュネーブの特徴の1つですが、国際色とスイス文化が併存しているのです」
とエナール氏は語った。
モザイク
湖と山々の間に挟まれたジュネーブは、まぎれもなくスイスの一部だ。スイスの時計産業が生まれ、街の角々に銀行が見られるのがジュネーブだ。
ジュネーブの本当の姿は、異なる地域のピースから成るジグソーパズルだ。エレガントな旧市街、国際機関の広大な建物、街の郊外にある欧州合同素粒子原子核研究機構 ( CERN ) 、絵はがきのように美しい噴水、ジェドーと湖岸、混沌としたパキ ( Pâquis ) 地区もジグソーパズルのピースだ。
「ジュネーブにはアジア人やアフリカ人がたくさんいるので、本当にスイスにいるような感じがしません。ジュネーブ空港や街の中心にある鉄道の駅は、世界中のどこにでもある風景です」
とプルト氏は語った。
swissinfo
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<ジュネーブ空港からの行き方>
電車で・・・・・・・・・IC、ICN、IRなど(Genèveと表示されている電車)。所要時間6分。
タクシーで・・・・・市内までの料金は約30~35フラン。
<Uefaファンゾーンのオープン時間>
プレンヌ・ド・プランパレ ( Plaine de Plainpalais )
日曜~木曜・・・11:00~24:00
金曜~土曜・・・11:00~02:00
ファンクラブ08 ( Fan club 08 )
6月6日から29日まで毎日23:00~05:00
<ファンマイルとファンゾーンのスタンド販売価格>
セルヴェラ・ソーセージ・・・5フラン
<安いレストラン>
-Migros ( ミグロレストラン )
大きいミグロスーパーに併設されたレストラン。セルフサービス。
-Marché Mövenpick ( マルシェ・メーヴェンピック )
フランス語圏のジュネーブは、レマン湖の左端に位置し、その周囲のほとんどをフランスに囲まれている。
ジュネーブ州がフランスと接する国境の長さは103キロメートル。その一方、スイスのほかの州との境の長さは4.5キロメートルのみ。
ジュネーブ市の人口は約18万5000人。ジュネーブ州の人口は約44万5000人。ジュネーブ州の大半は、ジュネーブ市とほかの9つの街を含む都市圏で占められている。
2003年にオープンしたジュネーブ・スタジアム( Stade de Genève ) は観客3万人を収容できる。
ジュネーブには、「セルヴェット ( Servette FC ) 」がある。
EURO2008開催期間にジュネーブでは、3試合が行われる。
6月 7日 ポルトガル対トルコ
6月11日 チェコ対ポルトガル
6月15日 トルコ対チェコ
ジュネーブの中心にあるプランパレ ( Plainspalais ) に、8万人を収容する公式ファンゾーンが設置される。
2万人を収容するファンビレッジとキャンプ場はカルージュ ( Carouge ) 地区の近くに設けられる予定。
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