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第5回国際安全保障フォーラム

チューリッヒで開催された国際安全保障フォーラム、10月16日

バリ爆弾テロの2日後の14日から16日までスイスで開かれた第5回国際安全保障フォーラムでは、「テロとの戦い」とに関する活発な討議が行われた。

国際安全保障フォーラム(International Security Forum, ISF)総会は、2年毎にチューリッヒとジュネーブで交代で開催される。バリ爆弾テロ直後の開催となった今年は、50以上の参加国から156人の安全保障問題専門家らが出席した。フォーラムの議長を務めるクルト・スピルマン・チューリッヒ安全保障紛争研究所教授は「バリの事件によってここでの討論の方針・姿勢が変わることはない。が、テロの遍在、すなわちテロがどこでも起こりうるという事を誰もが認識した。」とし、30の作業部会の要旨を以下のようにまとめてくれた。

3つの「C」
まず、国際安全保障の複雑化(complexity)。次に、包括性(comprehensiveness)すなわち、安全保障は軍事および政治だけの問題ではなく経済、環境、性別の問題でもある。そして、国際安全保障の上でなくてはならない協力(co-operation)。この3つの「C」を強調しなければならない。

対イラク戦
最終日の討論で、対イラク戦の可能性「ないとはいえない」から「回避率50%」について明確な回答は示さなかった。が、対イラク戦が引き起こす様々な問題については全員が合意した。ジュネーブのCenter for Applied Studies in International Negotiationsのジャン・フレイモンド氏は、戦後イラクは、ユーゴ内戦後現在も不安定な状態が続くコソボのようになるだろうと指摘した。そして、「戦争で壊滅状態となったイラク社会の復興は不可能に近い作業になる。戦争回避は何ものにも優る。」と述べた。また、カール・ビルト国連特使は、サダム・フセイン・イラク大統領の言葉を引用し、イラクの国際復帰は「全ての建国の努力の母」を必要とすると述べた。

解決策
ジュネーブ安全保障政策センターのシャーラム・チュビン博士は、イスラム過激派が生まれる根源の理由となるものとの取り組みが必要だと強調した。「過激主義は、抑圧的な政権下で生活する人々が直面する数々の問題と、グローバリゼーションの波が押し寄せるイスラム社会で生じたアイデンティティー問題から生まれる。これらが現代社会と衝突すると、過激派による穏健派からの勢力奪取につながる。従って、我々はイスラムと西洋の直接衝突よりも、イスラム社会内での衝突を考慮するべきだ。」。さらに、チュビン博士は、欧米在住のイスラム教徒に広まる過激主義は、移民らが直面している現地社会への統合の困難さが拍車をかけている点を強調した。その上で「が、これら移民の抱える問題は経済的なものが中心で、他の少数民族の問題と大差ない。だからこそ、イスラム教を邪教と決めつけたり、イスラム教徒を敵と決めつけないことが重要だ。そして、我々は彼等の速やかな統合のため努力しなければならない。」と述べた。


フォーラムのレポートは2003年春に1冊にまとめられ、世界に配付される。その時までに、米国はイラク戦を開始しているかもしれない。が、スピルマン議長は、今年のフォーラムで討議された諸問題は2004年ジュネーブでの総会でも引き続き討議する必要があるという。「古い体制下の世界を振り返ることはできないが、将来は安定した世界を築きたい。安全保障問題は様相を変え、地域問題になった。古い二極化体制のもとに構築した安全保障は時代遅れのものとなった。世界の治安は悪化し、各国の政府と専門からは多大の課題を背負っている。」とスピルマン議長はしめくくった。

ISF概要

国際安全保障フォーラム(ISF)は1994年、スイス国防省と外務省が欧州大西洋地域の国際安全保障に関与する件吸気管のコミュニケーションと協力促進のため設立した。

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