GDPの成長予測を上方修正
連邦経済省経済管轄局 ( seco ) は10月2日、2007年の国内総生産 ( GDP ) の成長予測をこれまでの2.3%から2.6%に上方修正した。
主な理由としては、今年上半期の経済状況が活発だったことが挙げられている。
スイス最大手の銀行UBSが第3四半期に大きな赤字を計上するなど、金融市場に翳 ( かげ ) りが見えるものの、スイス経済の見通しは全体的に明るい。クレディ・スイス ( Credit Suisse ) の専門家もまた、今年の成長予想を2.2%から2.5%に引き上げた。
2008年は?
secoの経済専門家は、来年も1.9%のGDP成長を見込んでいる。しかし、これまでスイス経済の原動力となってきた輸出や軍需品投資はやや減速すると予測。金融市場の危機感の高まりや原油価格の高騰も景気にマイナスの影響を及ぼしているが、アメリカが不景気に陥ることはないと見ている。
クレディ・スイスの専門家はこのような経済成長の沈静化を歓迎しているほどだ。雇用市場は枯渇しており、優秀な人材の確保が非常に難しくなっているからだ。クレディ・スイスはさらに賃金改善も見込んでおり、2008年は平均して3.6%の賃金上昇率を期待している。
雇用
労働市場は安定を続け、失業率の平均は今年が2.7%、来年は2.4%に下がるとsecoの専門家は予測する。雇用率は今年の2.1%から0.8%に下がる見込みだ。
今年になってすでに乳製品やチョコレートの値上げが発表されているが、物価上昇率は今年が0.6%、来年は1.2%まで上昇すると予想されている。
swissinfo、外電
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