スイスでは新型コロナウイルス感染の第2波が到来し、病院の収容能力をひっ迫している
Keystone / Laurent Gillieron
新型コロナウイルス感染の影響が深刻なフランス語圏で、ローザンヌとジュネーブの病院が集中治療室のコロナ感染症患者をドイツ語圏の病院に移送した。だが、これが原因で州の間にあつれきが生じている。
このコンテンツが公開されたのは、
ジュネーブ大学病院(HUG)は5日、質の高い医療を維持するため、チューリヒの病院に患者2人、ベルンに1人をそれぞれ移送したと発表した。医療サービス調整機関(SSC)からの委託を受け、航空救助隊Regaがヘリコプターで移送した。
これに先立ちローザンヌの大学病院(CHUV)は4日、患者2人をベルンに移送した。スイスのフランス語圏はこれまで、感染の第2波の影響をドイツ語圏よりも強く受けている。
SSCは、病院の収容能力を一層増強する前に、余力のある国内の他の地域の病院に患者を移送するよう勧めている。
だがフランス語圏のスイス公共放送(RTS)によると、チューリヒ大学病院は当初、ジュネーブの患者を受け入れることに消極的で、それが元で双方の病院間にあつれきが生じた。こうした報道を受け、アラン・ベルセ内務相は4日の記者会見で、怒りともとれる口調で州間の連帯を訴えた。
RTSによると、フリブールの州立病院もチューリヒ、ベルンの病院との間であつれきが生じたと訴えている。
一方、ローザンヌの大学病院は、ベルンへの患者移送は「全くスムーズに」進んだとしている。
患者の移送が増加していることを踏まえ、スイスの5つの大学病院は5日、ビデオ会議を開き、より良い調整のあり方を協議した。
おすすめの記事
スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス中部ニトヴァルデン準州は5日、スマートフォンをはじめとするIT機器の小学校での使用禁止を発表した。授業目的や緊急時などを除き、全面的に学校でスマホが使えなくなる。
もっと読む スイス・ニトヴァルデン準州の小学校、スマホ禁止へ
おすすめの記事
ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
このコンテンツが公開されたのは、
メーデーの1日、ジュネーブで国連欧州本部職員500人近くが国連の緊縮財政に反対する異例のデモ活動を実施した。
もっと読む ジュネーブ国連職員約500人が予算削減に反対するデモ
おすすめの記事
バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
このコンテンツが公開されたのは、
5月11~17日の欧州国別対抗の音楽祭「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト(ESC)」開催中、バーゼルでは「カラオケ・トラム(路面電車)」が運行する。ビンテージ車両で90分間かけて街を走る間、乗客は無料で歌い踊ることができる。
もっと読む バーゼルで「カラオケ路面電車」走行 欧州歌合戦に合わせ
おすすめの記事
ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
このコンテンツが公開されたのは、
第78回ロカルノ国際映画祭で、香港出身の俳優ジャッキー・チェンさん(71)に生涯功労賞である「名誉豹賞」が贈られることが決まった。
もっと読む ジャッキー・チェンさんに名誉豹賞 ロカルノ映画祭
おすすめの記事
グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
このコンテンツが公開されたのは、
動くクマのグミ、チョコレート味の電池――大阪・関西万博のスイス館では、ロボット工学者とパティシエ、ホテリエが合作した「ロボケーキ」が展示されている。
もっと読む グミベアが躍る「ロボケーキ」大阪・関西万博スイス館で展示
おすすめの記事
スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
このコンテンツが公開されたのは、
日本を公式訪問中のスイスのイグナツィオ・カシス外相は22日、2025年大阪・関西万博のスイス・ナショナルデーのオープニングセレモニーに出席し、結束と対話を呼びかけた。
もっと読む スイス外相、大阪・関西万博で結束と対話をアピール
おすすめの記事
フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのカリン・ケラー・ズッター連邦大統領は、21日死去したローマ教皇フランシスコに哀悼の意を表した。
もっと読む フランシスコ教皇死去、スイス大統領が哀悼
おすすめの記事
WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
このコンテンツが公開されたのは、
世界経済フォーラム(WEF)は21日、創設者で会長のクラウス・シュワブ氏が同日付で辞任したと発表した。
もっと読む WEFのクラウス・シュワブ会長が辞任
おすすめの記事
スイス外相、日本と中国を訪問
このコンテンツが公開されたのは、
イグナツィオ・カシス外相は日本と中国を公式訪問する。
もっと読む スイス外相、日本と中国を訪問
おすすめの記事
TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
このコンテンツが公開されたのは、
米誌タイムズの「2025年最も影響力のある100人」に、弁護士コーデリア・ベール氏がスイス人女性では唯一ランクインした。ベール氏は気候訴訟で異例の勝訴判決を勝ち取った人物だ。
もっと読む TIME誌、スイス人弁護士を「最も影響力のある100人」に選出
続きを読む
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
コロナ第2波 スイス政府の緩い措置
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは人口比で見た新規感染者数が最も多い国の1つだ。連邦政府は先月28日、第2波を食い止めるための新たな措置を発表したが、国際的に見ると緩さが目立つ。
もっと読む コロナ第2波 スイス政府の緩い措置
おすすめの記事
メディア、スイス政府のコロナ対策に厳しい目
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府が今週決めた新型コロナウイルス対策の追加措置に対し、国内外のメディアからは「リスクが高い」など厳しめの評価が目立った。
もっと読む メディア、スイス政府のコロナ対策に厳しい目
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。