スイス東部のダムに設置されたアルプスの太陽光発電所。チューリヒ市の電力会社が運営している
© Keystone / Gaetan Bally
欧州委員会は21日、欧州連合(EU)加盟国や欧州諸国のイノベーションに関する実績などを比較分析した「欧州イノベーション・スコアボード2021外部リンク」を発表した。スイス外部リンクはEU加盟国27カ国を上回り、最もイノベーションに優れた国に選ばれた。
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スイスは、ランキングを構成する7つの主要指標すべてで高い得点を獲得した。報告書によると、「スイスの強みは国際共同出版、博士課程の外国人学生、生涯学習などの項目が含まれる魅力的な研究システム、人的資源、知的資産の3点にある」。ただ最近は「企業の研究開発に対する政府の支援、知識集約型の活動における雇用、知識集約型サービスの輸出、環境関連技術の実績が低下したことが主な原因となり、イノベーションのパフォーマンスが低下している」とした。
また全体的には、イノベーション力が低い国は、高い国よりも速いスピードで成長を続けているため、EU域内での格差は縮まり続けているという。
強みと弱み
スイスの次にランクインし、「イノベーションリーダー」級の国として評価外部リンクされた国は、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ベルギーの4国。アイスランド、イスラエル、ノルウェー、英国は「強い革新力がある」とされた。ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビア、トルコ、ウクライナは、いわゆる「イノベーション新興国」として評価された。
地域別ではストックホルム(スウェーデン)が欧州で最も革新的で、次に南スオミ(フィンランド)、オーバーバイエルン(ドイツ)が続いた。4位はデンマーク首都地域(デンマーク)、5位はチューリヒ(スイス)だった。
同スコアボードは、EU加盟国や他の欧州諸国、近隣地域のイノベーション実績を比較し、各国のイノベーションシステムの相対的な強みと弱みを評価したもの。2001年にスタートし、今回で20回目となる。
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