スイスのブロックチェーン業界が拡大を続けている。2019年末時点で関連企業数は842社(リヒテンシュタインを含む)と、前年から100社近く増えた。増加は3年連続だが、勢いには陰りも見える。
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関連企業にはブロックチェーンを基にした事業会社の他、法律事務所やコンサルタント、研究所が含まれる。米フェイスブックの仮想通貨部門として昨年ジュネーブに設立されたリブラ協会も一角を成す。18年末時点は750社だった。
雇用者数も3300人から4400人に増えた。
調査はスイスの投資コンソーシアム「クリプト・バレー・ベンチャー・キャピタル(CV VC)」とコンサルティングのストラテジーアンドが実施した。
企業・雇用者数の増加は3年連続だが、最盛期だった2017年に比べると成長力は衰えている。廃業したスタートアップ企業も増えつつある。
昨年は高級品のトークン化を手がけるTend、不動産をブロックチェーンで取引するスイスリアルコイン、銀行サービスのOyobaが資金繰りに窮して破綻。決済サービスのモネタスも新しい買い手が見つからず、17年末に始まった破綻手続きが昨年再開された。今年1月にもブロックチェーン決済システムを開発中だったAlthenaが資金集めに失敗し、事業中止を決めた。
CV VCのマティアス・ルッフ最高経営責任者(CEO)は、他の多くのプロジェクトはスイスでビジネスを確立させており、「より安定して成熟している」と話す。またここ最近では、中国の大銀行や政府系機関、投資家らがスイスのブロックチェーン業界のノウハウに大きな関心を寄せているとも明かした。
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