スイスでは卵子を凍結する人が増えている
© Keystone / Michael Buholzer
スイスで初めて、社員の卵子凍結費用を負担する企業が現れた。
このコンテンツが公開されたのは、
10月以降、製薬大手メルクを含む複数企業が希望する女性従業員に対し、卵子凍結にかかる費用を負担している。
メルク・スイスのフロリアン・シック取締役はスイスの通信社Keystone-SDAに対し、より良いワークライフバランスを育むための1つの解決策だと強調した。よりインクルーシブで多様な職場環境を確立したいという。
しかし、ヒト医学分野の連邦倫理委員会(NEK)のマルクス・ツィンマーマン副委員長はKeystone-SDAに対し「連邦倫理委員会のメンバーはむしろ懐疑的だ」と述べ、倫理的な問題がないわけではないと語った。社員への強制を生みかねないしとたほか、雇用主が社員の私生活に踏み込みすぎだとの見方を示した。
スイスでは卵子を凍結保存する女性が増えている。費用は約1万フラン(約160万円)。
英語からの翻訳:宇田薫
おすすめの記事
スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
このコンテンツが公開されたのは、
抗生物質の開発に特化するスイスの新興バイオ企業ビオヴェルシス(BioVersys)は2日、日本の塩野義製薬と共同研究・独占ライセンス契約を結んだと発表した。
もっと読む スイスの抗生物質開発企業、塩野義と研究・ライセンス契約を締結
おすすめの記事
スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス放送協会(SRG SSR)は政府の予算削減を踏まえた組織再編計画を発表した。4言語圏の放送局のスポーツ、ドラマ、制作、配給、人事、財務、ITサービスなど各部門を縦割りで再編成する。
もっと読む スイス公共放送協会、大規模な組織再編計画を発表 人員削減も
おすすめの記事
スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
このコンテンツが公開されたのは、
米宇宙企業SpaceX(スペースX)が運営する通信衛星「Starlink(スターリンク)」のアンテナ40基をスイス南部の村に設置する計画に対し、反対する声が上がっている。
もっと読む スターリンクの衛星アンテナ設置に反対運動 スイス南部
おすすめの記事
スイスでは現金のチップが主流
このコンテンツが公開されたのは、
スイスのレストランでクレジットカードやスマホ決済が普及しているが、チップは今も現金で払うのが主流だ。消費者の多くは、チップが確実にスタッフの手元に入るようことを重視している。
もっと読む スイスでは現金のチップが主流
おすすめの記事
プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの研究所が新たな研究結果を発表し、プラタナスは猛暑でも冷却効果を発揮することが分かった。樹木の冷却効果は30~35℃で限界に達するという既存の仮説を覆す結果が出た。
もっと読む プラタナス、猛暑でも冷却効果 スイスの研究
おすすめの記事
スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中銀、SNB)は19日、政策金利を0.25%引き下げて0%にすると発表した。
もっと読む スイス国立銀行、政策金利ゼロに引き下げ
おすすめの記事
欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
このコンテンツが公開されたのは、
メディア報道によると、ドイツ、フランス、英国の外相は20日、スイス・ジュネーブでイラン外相と核協議を行う見通しだ。
もっと読む 欧州外相、ジュネーブでイラン外相と核協議へ
おすすめの記事
スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス上院は17日、超富裕層の相続に相続税を課し環境保護の財源にする案を否決した。
もっと読む スイス議会、超富裕層への相続税案を否決 対案なく国民投票へ
おすすめの記事
見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦鉄道(SBB)は17 日、目に見えない障がいを持つ乗客を対象としたヘルプマークの配布を試験的に開始した。外見からは分からなくても支援・配慮を必要としている人への理解を深めることを目的としている。
もっと読む 見えぬ障がい伝えるバッジ、試験配布開始 スイス連邦鉄道
おすすめの記事
ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
このコンテンツが公開されたのは、
英国と大陸欧州をつなぐ高速鉄道ユーロスターは、スイス・ジュネーブとロンドンを結ぶ初の直通列車の運行を計画している。
もっと読む ユーロスター、スイスと英国結ぶ直通列車運行へ
続きを読む
オピニオン
おすすめの記事
男性育児休業はぜいたく、今は見送るべき
このコンテンツが公開されたのは、
「1975年以来の最悪の不況」に見舞われ、社会保障制度の再構築が必要な今のスイスに、男性育児休業を導入するのは「無責任」だ――。そう主張するのは、ティチーノ州出身のキリスト教民主党のミケーレ・ムーア氏だ。
もっと読む 男性育児休業はぜいたく、今は見送るべき
おすすめの記事
高すぎる保育料、生活保護から抜け出せないシングルマザー
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは生活保護受給者の中でシングルマザーの割合が目立つ。パートタイムで働き、養育費と児童手当を受給しながらも、生活保護に頼らざるを得ない1人の母親に話を聞いた。
もっと読む 高すぎる保育料、生活保護から抜け出せないシングルマザー
おすすめの記事
無償で働くのは愛があるから
このコンテンツが公開されたのは、
農業に従事する女性の約7割は無給だ。そのため、彼女たちは「無職」と見なされている。給料を受け取ったことがなく、社会保障制度による補償を十分に受けられなかったモニークさん*は、離婚と同時にすべてを失った。このような問題を避けるため、ロランス・ジョバンさんとフィリップ・ジョバンさん夫妻は、農場関連の支出入を公平に分配することに決めた。
もっと読む 無償で働くのは愛があるから
おすすめの記事
有能な女性研究者はなぜ大学を去るのか?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスにおける博士号取得者の男女比はほぼ同じだ。ところが、その先の博士研究員(ポスドク研究員)レベルでは、女性が占める割合は大きく落ち込む。そんな現状を鑑み、バーゼル大学は妊娠・出産などで研究現場を離れた女性のために画期的な復帰支援制度を取り入れた。
バーゼル大学機会均等推進局課のベアーテ・ベッケムさんは、「たくさんの有能な女性ポスドク研究員が大学を去ってしまう」と話す。
次の統計は、バーゼル大学においてこの離職傾向が顕著なことを示している。
もっと読む 有能な女性研究者はなぜ大学を去るのか?
おすすめの記事
スイスのパートタイム勤務、働く母親には「もろ刃の剣」
このコンテンツが公開されたのは、
正社員でもパートタイム勤務が一般的なスイスでは、働く母親の多くがパートタイムで働く。この働き方にはメリットも大きいが、問題点もある。女性がキャリアを積めなければ国も発展できないと、働く女性への偏見を取り払うよう求める声が強まっている。
もっと読む スイスのパートタイム勤務、働く母親には「もろ刃の剣」
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。