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国外のスイス 領事館を減らし、学校を増やす

北京のスイス大使館

北京のスイス大使館。新興国ではスイス公館の閉鎖はない

(Keystone)

スイスが在外公館の再編成を進めている。連邦外務省(EDA/DFAE)領事局長のゲルハルト・ブリュッガー氏は17日、ローザンヌで開かれた在外スイス人協会(ASO/OSE)の年次総会で「複数の国で公館を閉鎖、もしくは業務を移行させているところだが、一方で新しく公館を開設する国もある」と発表した。

「今は再編計画の最後の段階。節減対策で期待されている効果が出るといいのだが」とブリュッガー氏は言う。公館の再編計画は3段階に分かれており、この最後の計画では領事業務の最適化が狙い。2014年までにすべてが終了する予定だ。

 スイスは、地域ごとに領事センターを作るというコンセプトを打ち出し、これを推進する計画だ。一つの地域の中に複数の公館が存在する場合は、領事センターにその公館を統合したり、事務的な業務を移行したりする。

 しかし、このような計画に反対する声も聞かれる。在外スイス人が作る団体ASOのジャック・シモン・エグリ会長は次のように批判する。「スイスは(欧州連盟に加盟せず)単独行動を選んだため、国際社会にその存在感を示すことがより重要になっている。また、人の移動もますます盛んになっている現在、スイスの公館の数を減らすのは問題だ」

 在外スイス人だけではなく開発協力に携わる組織も、この政策を考え直すよう、連邦外務省に求めている。

 ブリュッガー氏はこのような懸念や、この対策のために近くに公館が無くなってしまった当事者の抗議に対して理解を示す。「閉鎖する公館が出たことは残念だ。しかし、財政が逼迫しており、連邦議会から節減対策を迫られていることから、スイス政府は外交ネットワークに優先順位を付けざるを得なくなった」

 閉鎖や開設は領事業務の必要性という観点のみで実行されるわけではなく、さまざまな基準を元にしているとブリュッガー氏は続ける。「ヨーロッパの中には、より大幅な再編成を進めている国もある」

スイス人学校をより柔軟に

 在外スイス人に関係する変化はもう一つある。在外スイス人教育法の改正だ。現在、この改正案が検討されているところだ。

 在外スイス人教育法が発効したのは1988年。これにより、スイス人学校はスイス政府の要求に応える代わりに、金銭的な援助を受けることになった。スイス人学校として認められるには、以下の条件をクリアしなければならない。「スイスの組織であること」「管理層と教師がいること」「その多数がスイス国民であること」「スイスの一つの州に後援してもらうこと」「授業を受ける生徒のうち、少なくとも3割はスイス人であること(生徒総数が60人を超える場合は2割)」

 改正案では、スイス人生徒の割合は規定されなくなった。補助金の金額は、生徒総数によって変わり、スイス人生徒1人当たりの補助金額はこれまでより多くなる。

 在外スイス人協会のディレクターを務めるルドルフ・ヴィーダー氏は、この改正案を歓迎する。「スイス人学校は若い在外スイス人にスイスの水準と同じ教育を行い、世界を渡り歩くスイス人にとって重要な存在となっている。今日、特に経済の発展にとっては、人の移動はもはや不可欠なのだから」

 また、スイス人学校にはその国や第3諸国の子どもたちも通うことができるため、学校は大切な橋渡しの役目も負う。「新興諸国にも新しく学校を創設してほしい。スイスの特色を生かした教育を提供するのは、一級の輸出品と同じだ」

スイス公館の再編成

アメリカ、在シカゴの総領事館は閉鎖。業務はワシントンとニューヨークへ移行。

ロサンゼルスの総領事館は残るが、業務はサンフランシスコへ移行。

ニューヨークでは、総領事館と国際連合(UN)スイス政府代表部を統合。

カナダでは、トロントの総領事館を閉鎖。業務はモントリオールへ。

ハバナの協力事務所と大使館を統合。

ボリビア、ラパス(La paz)の大使館は開発協力業務のため残るが、領事業務はリマへ移行。

グアテマラの公館は閉鎖。開発協力事務所は残り、領事業務はサンホセへ。

ミャンマー(ビルマ)では大使館を開設。

キルギス共和国のビシケク(Bishkek)にある開発協力事務所は大使館に格上げ。

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スイス人学校

現在、外国にあるスイス人学校は18校。

うち7校はヨーロッパ:イタリアのベルガモ(Bergamo)、カターニア(Catania)、ミラノ、コモ(Como/分校)、ローマ、スペインのバルセロナ、マドリード

8校が南米:メキシコのメキシコ・シティ、クエルナバカ(Cuernavaca/分校)、ケレタロ(Queretaro/分校)、コロンビアのボゴタ、ペルーのリマ、チリのサンティアゴ、ブラジルのサンパウロ、クリチバ(Curitiba/分校)。

アフリカに1校:ガーナのアクラ(Accra)

アジアに2校:タイのバンコク、シンガポール

生徒総数は7500人で、うち1800人がスイス人。授業は、ドイツ語、英語、フランス語、現地の言語と、多言語で行われる。

スイス政府は現在スイス人学校の運営費用の25%から30%を負担。1988年には半額を負担していた。

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(独語からの翻訳・編集、小山千早), swissinfo.ch


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