ミネアポリス、ボイコットアプリ、反MAGAカラス…スイスのメディアが報じた米国のニュース
スイスの主要メディアが1月22~28日に報じたアメリカ関連ニュースから①ミネアポリスで移民捜査官が市民を射殺②米国製品ボイコットアプリ③カラスが「MAGA帽子」攻撃、の3件を要約して紹介します。
スイスメディアは今週、米ミネアポリスで射殺された看護師アレックス・プレッティさんのニュースで埋め尽くされました。各メディアともこの事件に衝撃を受け、ドイツ語圏のターゲス・アンツァイガーは「事態は一向に収まらない。悪化の一途を辿っている」と報じています。
ミネアポリスで移民捜査官が市民を射殺
フランス語圏の地域紙トリビューン・ド・ジュネーブ(TdG)は26日、今月ミネアポリスで連邦捜査官によって市民が射殺された2件目の事件は国家的な政治危機を引き起こし、ドナルド・トランプ米大統領に「前例のない圧力」をかけたと報じました。
「民主党は国土安全保障省への予算拠出を阻止すると脅している。共和党の政治家と全米ライフル協会(NRA)はホワイトハウスから距離を置いている」
ミネアポリスに住み看護師として働いていたアレックス・プレッティさんが24日、連邦移民関税執行局(ICE)捜査官により射殺されました。ICE捜査官がレネ・グッドさんを射殺してから2週間半後のことです。
ドイツ語圏の日刊紙ターゲス・アンツァイガーは「ICE職員は制御不能だ」との見出しでこれを伝えました。「これらの準軍事組織のような部隊が法の支配の限界を超えており、政治当局が彼らを保護していることが明らかになった」
同紙はさらに「事態は一向に収まらず、悪化の一途を辿っている」と続け、ミネアポリスの市民が「希望の光」になったと綴りました。「24日には凍えるような寒さにもかかわらず何千人もが街頭に繰り出し、危険を顧みず隣人のために立ち上がり、世界に知らせるために何が起こっているかを記録した。しかし、それだけでは十分ではないだろう」
ターゲス・アンツァイガーは、ICEを止めるには社会と政治全体が抵抗する必要があると指摘しました。「議会議員は、ICEへの予算配分を決定する際に、リアム・ラモス君とレネ・グッドさんのことを考えるべきだ」。5歳のリアム君は先週、トランプ大統領の移民取り締まりの一環としてICEに拘束されました。ICEに連行されるリアム君が取り乱す様子は、スイスを含む世界中のメディアで報じられました。
同紙は「MAGA(米国を再び偉大に)支持層は、準軍事組織が抗議者を射殺し、スパイダーマンのリュックを背負った5歳児を連れ去る国、これが本当に彼らが理解する『偉大なアメリカ』なのかどうか、自問すべきだ」と結んでいます。(出典:TdG外部リンク/フランス語、ターゲス・アンツァイガー外部リンク/ドイツ語)
米国製品ボイコットアプリ
多くのデンマーク人はアメリカに激怒しており、買い物に行く際にその怒りをぶちまけている――スイスの複数のメディアが、デンマーク人はアメリカ製品のボイコットを可能にする新しいアプリを導入したと報じました。
グリーンランドについて「我々はそれを手にしなければならない」と公言して憚らないドナルド・トランプ氏は、グリーンランドを領有するデンマークのスーパーマーケットに影響を与えています。フランス語圏のスイス公共放送(RTS)は26日、当然のことながら「デンマーク国民の一部はもはやアメリカ製品を買いたがらない」と伝えました。
でも、このチョコレートバーやあのヨーグルトが大西洋を渡ってきたものかどうか、どうやって見分けるのでしょうか? 「いいえ、このピーナッツはアメリカ産ではありません」。このように、数カ月前にジョナス・ピッパーさん(21)が友人と開発した「UdenUSA」アプリは、スマートフォンで商品をスキャンするだけで答えが分かります。わずか数日で、このアプリはデンマークでダウンロード数トップの1つになりました。
ターゲス・アンツァイガーは、「しかし、そのようなボイコットがどのような効果をもたらすかは不明だ」と注記します。「結局のところ、デンマーク経済は比較的小規模で、アメリカから直接輸入される食品はごくわずかだ」からです。RTSによると、その割合はわずか1%に過ぎません。
ターゲス・アンツァイガーのある読者は「スイスでも同様のアプリが登場するのを待っている」とコメントしました。「小国によるアメリカ製品のボイコットがアメリカの生産に顕著な影響を与えないのは事実かもしれないが、複数の小国がこうした『民衆抗議』に加われば、いずれ『大国』アメリカにも影響が出るだろう」
RTSによると、カナダでも同様の運動が起こり、さらに大きな影響を与えています。トランプ氏がカナダ併合の可能性を公言し、高関税を課して以来、カナダでは20件以上のボイコットが呼びかけられています。
RTSは「カナダであろうとデンマークであろうと、ほとんどの人がアメリカのスマホを使い、アメリカのプラットフォーム経由でアプリをダウンロードし、その後アメリカ製品をボイコットするというのは、ちょっとした皮肉だ」と指摘しました。(出典:ターゲス・アンツァイガー外部リンク/ドイツ語、RTS外部リンク/フランス語)
カラスが「MAGA帽子」攻撃
TdGは、ある男性がカラスを訓練して「MAGA運動の支持者がかぶっているような」赤い帽子を攻撃させたと報じました。
同紙は「カラスは地球上で最も知能の高い動物の一つと考えられているので、訓練できること自体は何ら特別なことではない」と説明します。「異例なのは、あるアメリカ人がカラスに赤い帽子を攻撃させる訓練をするというアイデアを思いついたことだ」
同紙は、この色と形の帽子は、トランプ氏自身や「アメリカを再び偉大に」(MAGA)運動の支持者たちによって頻繁に着用されていると指摘しました。
「カラスと仲良くなりたいとか、カラスに小物を持ってきてもらいたいという人もいる。でも、私には…別の目的がある」。アカウント名biz_davで知られるこの男性は、SNSスレッズにこう記しました。彼のコメントは、科学技術ウェブサイトFuturismに引用されました。
biz_davさんは、カラスが餌場に定期的に来るようになるまで約4カ月、そして「帽子を脱ぐ段階」まで到達させるまでに3カ月かかったと、説明しています。TdGによると、これは赤い野球帽の下にピーナッツ、鶏肉の残飯、ミールワーム、犬の餌を隠して「カラスが自分で帽子を持ち上げ、餌を食べるように促す」ことで実現したそうです。
次回「スイスのメディアが報じた米国のニュース」日本語版は1月29日(木)配信予定です。
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英語からのGoogle翻訳:ムートゥ朋子
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