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子供が親のすねをかじれるのは何歳まで? スイス議会、「25歳」案を否決

若者の集団
スイスの若者には、さまざまな教育や職業訓練制度の選択肢がある SRF-SWI

スイスの全州議会(上院)は11日、子供が25歳に達するまで親に財政的責任を負わせるという提案を否決した。福祉予算の増加に歯止めをかける目的で、上院議員が動議を提出していた。

 連邦政府は同案を支持していた。一方、全州議会の法律問題委員会は「若者はむしろ自立し、自力で生計を立てるよう支援しなければならない」と述べた。

 スイスの現行法は、子供が教育を受けている間は保護者が財政的に支援することを義務付けている。動議では、支援すべき対象に教育課程を終えた若者を含め、25歳以下に広げると提案。世帯年収が18万フラン(約2千万円)に満たない両親や、12万フランに満たない1人親のみ義務が免除されるとしたが、賛同を得られなかった。

 親による子供への資金援助を巡り議論しているのはスイスだけではない。今年初め、米国の両親が30歳の息子を相手取り、ニューヨーク近郊のシラキュースにある自宅を出て行くよう提訴した。裁判所は両親の訴えを認め、息子に退去指示を出した。

 スイス州立銀行協会が11日発表した報告書によると、職業訓練中の若者の大半は十分に生計を立てる力がある。この調査は、職業訓練が経済的自立を促し、若者がお金の使い方に気をつけるようになると結論付けた。

 スイスの職業教育制度は中退者の就職を促す機能が高く評価されている。多くの場合、専門知識を身につけるべく働きながら学んでいる。

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