スイス連邦議会で2021年連邦予算(1~12月)が成立した。61億フラン(約7100億円)の赤字を見込む。
このコンテンツが公開されたのは、
歳入は758億フランで、歳出は820億フラン。赤字幅は政府予算案の11億フランより大きく膨らみ、1993年以来(78億フラン)の大きさとなる。
コロナ関連支出が歳出を押し上げた。上院・下院は16日までに、新型コロナ危機で経営難に陥った企業への支援として、計19億フランを計上する案を承認。これにより、コロナ関連支援にかかる歳出は総額66億フランに上る。
コロナ予算としては所得補償に22億フランを充てるほか、文化施設支援に1億3千万フラン、公共交通機関支援に5億1400万フラン、国有航空管制企業スカイガイドへの資本注入に2億5千万フラン、政府債務保証に10億フランを計上した。
農業・教育予算を増額
焦点だった農家への直接補助金は、政府案では削られる方針だったが、上下院とも例年通りの水準にとどめることで一致。28億1200万フランを計上した。農業研究機関アクロスコープ予算は政府案より400万フラン増額された。
職業訓練教育予算も政府案より510万フラン多い5750万フランで決着した。その代わり、連邦工科大学や国家的に重要な研究機関への助成の増額は見送られた。
子供の権利・保護に関する予算も、政府案の113万フランから200万フランに増額された。
政府は20年度決算については31億フランの赤字と、2014年以来の赤字財政に転落すると試算している。
おすすめの記事
スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。
もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
続きを読む
おすすめの記事
戦闘機購入、スイスの支払いは他国より割高?
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは、空軍の戦闘機購入となるとカネに糸目をつけないようだ。例えばF/A-18戦闘機ではフィンランドとほぼ同額を支払い、手元に来た機体は半数だった。だが単純に国際比較するのは問題がある。購入パッケージの詳細は非公開だからだ。
もっと読む 戦闘機購入、スイスの支払いは他国より割高?
おすすめの記事
スイス軍用機発注の舞台裏 F-5タイガーの場合
このコンテンツが公開されたのは、
軍用機の購入は複雑な任務だ。国内政策は外交政策と、防衛政策は経済政策とぶつかり合う。中立をうたうスイスではさらにこれがややこしくなる。スキャンダルもほぼ必ずついて回るからだ。ところで戦闘機はどうやって調達するのだろう?ほぼ未検証の資料をもとに、F-5タイガー戦闘機発注の舞台裏をのぞいた。
もっと読む スイス軍用機発注の舞台裏 F-5タイガーの場合
おすすめの記事
コロナが迫る黒字財政の放棄
このコンテンツが公開されたのは、
失業率の上昇や税収減、大きな打撃を受けた業界への支援策―新型コロナ危機はスイスでもその他の国でも、国家財政の大きな負担になろうとしている。 ウエリ・マウラー財務相は4月末、コロナ対策を盛り込んだ今年度予算の改定値を公表し…
もっと読む コロナが迫る黒字財政の放棄
おすすめの記事
スイス7.3兆円のコロナ対策 財源はどこ?
このコンテンツが公開されたのは、
失業防止策、資金繰り難に陥った企業へのつなぎ融資、文化・スポーツ業界への助成、医療用マスクの購入――スイス政府が打ち出したコロナ経済対策の財源は、どこから出てくるのだろうか。
もっと読む スイス7.3兆円のコロナ対策 財源はどこ?
おすすめの記事
スイス、新型コロナで400億円超の国際援助
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府は30日、新型コロナウイルスの影響が出ている開発途上国に対し、4億フラン(約440億円)の財政支援を行う計画を発表した。
もっと読む スイス、新型コロナで400億円超の国際援助
おすすめの記事
スイスの4.7兆円経済対策に不満の声
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府がまとめた420億フラン(約4兆7千億円)の緊急経済対策は、新型コロナウイルスに苦しむスイス経済の救済には不十分だ、との見方が経済界やエコノミストの間で広がっている。年末までに3倍の額の財政出動が必要だとの試算もある。
もっと読む スイスの4.7兆円経済対策に不満の声
おすすめの記事
スイス連邦予算、2020年も黒字見込み
このコンテンツが公開されたのは、
スイス連邦政府の2020年予算は再び黒字の見込みだ。内訳については議論の余地があるが、それでも十分な額だ。
もっと読む スイス連邦予算、2020年も黒字見込み
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。