スイス・ドイツ語圏の日曜紙ゾンタ―クス・ツァイトゥング外部リンクは、スイス国内における中国の通信技術利用に米国が懸念を表明したと報じた。華為技術(ファーウェイ外部リンク)がスイスの通信大手と5G構築を進めているが、米国側は「中国政府のスパイ活動に利用される恐れがある」と述べたという。
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同紙は、スイス連邦外務省のコメントを引用し、ベルンの米国大使館が「外交レベルでこの問題について意見交換」したと報じた。
米国大使館は、米政府が友好国・同盟国に対し「他国のコントロール下にない通信ネットワークやプロバイダーの5G技術を使い、安全性を確保するよう呼び掛けている」と述べたという。
米政府は最近、ドイツが5G 構築でファーウェイと契約した場合、諜報機関における機密共有を見直すと通告。一部報道では米国がファーウェイ封じ込めを狙い、他国の政府に接近したという。
スイスでは、通信大手サンライズ外部リンクがファーウェイの技術を利用し5Gネットワークを構築する計画を進める。ファーウェイはスイスの主要な大手通信会社と提携している。
次世代の超高速インターネット5Gは、一部の国では来年初めにもサービスが始まるとみられる。
同紙によると、スイス連邦外務省は「外国の供給業者のネットワークコンポーネントを調達することに関し、国の法的な影響力が及ばない」点を問題視。外務省はまた、ネットワークの安全性を確保し保護することは企業側の責任だと述べたという。
ドイツ語圏の日刊紙NZZの社説外部リンクは、ファーウェイとの協力抑制に向かう米国に懐疑的な見方だ。「専門家はみな、5Gが今後戦略的に重要だという点で一致している」とし、「理由の一つは、この技術が自動運転車両の活路を広げるということ。5Gによって数十億個のセンサーや機械がインターネットにつながるだろう」と述べた。
米国側は、ファーウェイが自社のハードウェアを通じ中国政府の盗聴を容易にしたと批判しているが、ファーウェイ側はこれを繰り返し否定。同社は今月初め、米国政府の入札者リストから締め出されたことを不当として、米国政府を相手取りテキサス州の裁判所に提訴した。
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