スイスの視点を10言語で

スイス気候研究の第一人者、グリーンランドで事故死

コンラート・ステッフェン氏
コンラート・ステッフェン氏 ©JasonvanBruggen

連邦森林降雪国土研究所所長の気候変動研究者コンラート・ステッフェン氏が週末、グリーンランドで事故死した。

気候変動研究の第一人者として知られるスイスのコンラート・ステッフェン氏が週末、グリーンランドの気象観測所「スイスキャンプ」でフィールドワーク中に事故に遭い、68歳で亡くなった。当局が10日発表した。

ステッフェン氏は40年以上にわたり北極と南極の気候変動に関する研究を定期的に行ってきた。2012年からは連邦森林降雪国土研究所(WSL)の局長を務めていた。

外部リンクへ移動

連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)のミヒャエル・ヘンガルトナー学長は声明外部リンクで、「ステッフェン氏という、親切で献身的な無類の同僚を失った。ETHは深い悲しみに包まれている」と述べた。

ステッフェン氏は1952年生まれ。スイスとアメリカの国籍を持つ。大学で自然科学を学び、1984年に連邦工科大学チューリヒ校で博士号を取得。1990年に米コロラド州ボルダー校の気候学教授に任命された。

2012年からは、連邦工科大学チューリヒ校とローザンヌ校で気候・寒冷圏の教授を兼務していた。

ニュース

ビクトリノックスのアーミーナイフ製造現場

おすすめの記事

ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスアーミーナイフの製造で知られるビクトリノックス社は、世界で広まるナイフ規制強化の波に対応するため、刃のないモデルの開発に取り組んでいる。カール・エルズナー最高経営責任者(CEO)がスイス紙のインタビューで明かした。

もっと読む ビクトリノックス、刃のないアーミーナイフを開発
管制室

おすすめの記事

スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。

もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
裁判所のドア

おすすめの記事

「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。

もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
財布からお金を取り出す人

おすすめの記事

スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下

このコンテンツが公開されたのは、 スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。

もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
対空防衛システム

おすすめの記事

米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触

このコンテンツが公開されたのは、 米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。

もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部