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糖尿病を息の測定で診断

呼気中のアセトンの量を計測する小さなセンサー。連邦工科大学プロセス工学研究所が開発した ETH Zürich/Antonio Tricoli

糖尿病患者は間もなく、毎日の指採血から解放されるかもしれない。

このコンテンツは 2010/05/07 09:37

連邦工科大学チューリヒ校 ( ETHZ ) の研究者たちが、1型糖尿病を息で診断するセンサーの試作モデルを開発した。

アセトンを計測

糖尿病患者の息の中には平均以上のアセトン ( acetone ) が含まれている。連邦工科大学チューリヒ校は5月6日、このアセトンの割合を計測するセンサーを開発したと専門誌に発表した。

プロセス工学研究所のソティリス・プラトシニス研究室が開発したセンサーは、空気中のアセトン含有量を20ppb ( ppbは10億分の1 ) の精密さで計測することができる。健康な人の息に含まれるアセトンの量は約900ppbだが、糖尿病の人の息にはその倍ほども含まれている。

専門誌「ACSアナリティカル・ケミストリー ( 分析化学 ) 」に掲載された論文によると、このセンサーの基板は酸化タングステンのナノ粒子からなる超薄型半導体フィルムの層で覆われている。アセトン分子が酸化タングステンに反応することによって、電極間に電気信号が発生するという仕組みだ。

今回のセンサーはまだ試作品。
「このセンサーを日常的に使用できる計測器へと開発をさらに進めるため、現在、医療関係のパートナーを探しているところだ。この計測器が完成すれば、糖尿病患者は毎日指先から採血しなくても、簡単に血糖値を計ることができるようになる」
とプラトシニス氏は言う。

また、病院の救急診療にも役立てられると研究者たちは考えている。この計測器を使えば、患者がインスリン不足でいわゆるケトアシドーシス ( ケトン症 ) を引き起こしたのかどうかを簡単に確認することができるという。ケトアシドーシスを引き起こすと新陳代謝が行われなくなり、命にかかわることもある。

スイスではおよそ3万人が糖尿病を患っている。糖尿病にかかると、自己の免疫系が体内のインスリン生産を徐々に破壊してしまう。

swissinfo.ch、外電

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