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SNB3年ぶりに利下げ

スイス国立銀行 Keystone

スイス国立銀行(SNB)は22日、経済の先行き不安感が強まったことへの対応策として、主要金利のターゲットレンジを25ポイント下げ2.75%から3.75%にすると発表した。

専門家の多くはスイスの利下げは来月の欧州中央銀行(ECB)総会まではないと予測していたが、SNBはECBからの独立性をアピールするため利下げ先行に踏み切ったと見られる。SNBは、原油価格の急激な値下がりと米経済の予想以上の急降下を受け世界経済の先行きへの不安感が強まっていると分析している。今回の3年ぶりの利下げは、スイスの消費者にとって商業用金利の引き下げを誘導すると思われる。クレディ・スイスのエコノミスト、ウォルター・メツラー氏は、商業用モーゲージレートが下がれば、消費者物価指数のレンタル部門でのインフレが緩和されると分析する。また、UBSウォーバーグのエコノミスト、アンドレアス・ホッファート氏は、SNBは年内にさらに25ポイント利下げすると見る。

SNBは来年まではインフレ傾向にあり、2003年には再びインフレ率は1.5%程度に下がると見ている。また、2001年の経済成長率は2.2%で、昨年の3.4%を大きく割り、2003年には1.6%まで落ちると予測している。

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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