おすすめの記事 直接民主制「参加型の民主主義は市民の意識にかかっている」 このコンテンツが公開されたのは、 2015/05/14 2011年に始まった民主化運動「アラブの春」を経験した中東諸国の中で、唯一チュニジアだけが、ベンアリ独裁政権崩壊後、民主化プロセスに成功している。その政治改革に重要な役割を果たした法学者アイヤッド・ベン・アシュール氏は、国の歴史、コンセンサスと「参加型の」民主主義こそが、まだ不安定なチュニジアが成功したカギだと話す。 いまだに治安問題が残るものの、新憲法の制定、議会選挙の実施、新大統領の就任などを経て、チュニジアは着実に民主化への道をたどっている。法学者で「革命と政治改革、民主化に向けた目標を実現するための高等機関」の委員長を務めたアイヤッド・ベン・アシュール氏のジュネーブ滞在中に取材した。 アイヤッド・ベン・アシュール氏 1945年6月1日、首都チュニス郊外のラ・マルサに生まれる。公法とイスラム政策を専門にするチュニジア人法学者。 チュニス大学の法・政治・社会学部学長(1993~99年)を務め、万国国際法学会の会員、国際連合開発計画(UNDP)のアラブ諸国における人権の発展に関する報告書の作成を担当する、専門家委員会(2007年)のメンバーでもあった。 11年1月15日、国家政治改革委員会の会長に就任。2カ月後、委員会は「革命と政治改革、民主化に向けた目標を実現するための高等機関」に再編成される。11年10月の制憲国民議会議員選挙実施に向け重要な政治的・法的作業を遂行した。 swissinfo.ch: 2011年、政治改革を目指すこの高等機関の指揮をとられました。この特別な経験から得た教訓はありますか? アイヤッド・ベン・アシュール:当時、私たちは革命期にあったと同時に、法が現実を完全には統治できない時期にあった。だが、そのような状況下にあっても、法を放棄することなど絶対にできない。 もっと読む 直接民主制「参加型の民主主義は市民の意識にかかっている」
おすすめの記事 スイスの政治 スイスが終戦を祝った日 このコンテンツが公開されたのは、 2015/05/09 1945年5月8日は、ヨーロッパで公式に第2次世界大戦が終結した日だ。スイスを含めたほとんどのヨーロッパの国々で、終戦の知らせは喜びと安堵(あんど)とともに受け止められた。この歴史的な日を当時の写真家たちがフィルムに収めた。 もっと読む スイスが終戦を祝った日
おすすめの記事 スイスの政治 スイス人女性にも兵役義務? このコンテンツが公開されたのは、 2015/04/24 今年、ドゥニ・フロワドヴォー准将が新聞のインタビューで、女性にも兵役義務を課すことに賛成だと話したことが話題になった。また3月にはウエリ・マウラー国防相が、軍隊の現代化に関する連邦議会での討論の中で、女性兵士が増えれば… もっと読む スイス人女性にも兵役義務?
おすすめの記事 スイスの政治 政党の党員数減少 脅かされる政治基盤 このコンテンツが公開されたのは、 2015/04/16 他のヨーロッパ諸国と同様、スイスでも政党の党員減少が問題になっている。各党が公表する数字とは必ずしも一致していないとはいえ、実際にこの傾向を裏付ける研究結果が出ている。その安定性に定評のあるスイスの政治だが、党員数の減少が進めば政治が不安定になりかねず、危惧の声が高まっている。 国民議会(下院)では第二の勢力を誇る左派の社会民主党だが もっと読む 政党の党員数減少 脅かされる政治基盤
おすすめの記事 スイスの政治 スイスの政治家 ソーシャルメディア活用に遅れ このコンテンツが公開されたのは、 2015/04/02 10月に行われるスイスの総選挙まであと数カ月。立候補者たちはまだ、ソーシャルメディアの活用術を見い出せないでいる。それらのツールを本格的に選挙キャンペーンで使いこなせているのは、ほんの一握りの政治家だけだ。 まず時間を少し、さかのぼってみよう。2008年、バラック・オバマ氏が米大統領に選出された時、オバマ氏は、それまで一度も投票に行ったことがなかった有権者27%から票を得ることに成功した。これは、ソーシャルメディアを駆使したオバマ氏の選挙キャンペーンがもたらした成果の一つだ。その4年後の大統領選挙では、フェイスブックをはじめ、ツイッター、ユーチューブなどが選挙キャンペーンのツールとして定着した。オバマ氏のフェイスブックページには現在、3千万人が友達リストに名を連ねる。もう一人の大統領候補であったミット・ロムニー氏のアカウントに「ファン」として登録されている1千万人と比べ、その数は突出している。 もちろん、米国とスイスを比較することは適切ではない。人口統計学的にも政治制度的にも、この二つの国にはかなりの違いがある。チューリヒ大学で政治学を専攻し、ツイッターアカウント「Schweizer Politik(スイス政治)」を開設したサンドロ・リュッシャーさんは「『オバマ現象』は、スイスでは絶対に起こり得ない」と言う。 もっと読む スイスの政治家 ソーシャルメディア活用に遅れ
おすすめの記事 スイスの政治 高級リゾート地ヴェルビエ 価格戦略で客離れ防ぐ このコンテンツが公開されたのは、 2015/03/16 2月の寒い朝。ヴェルビエの中心部にあるメドラン・バブルリフト乗り場の前では、何十人もの子どもと親が、スキーインストラクターの登場を辛抱強く待っている。灰色の雲と舞い落ちる雪の下で、さまざまな言語と笑い声があふれている。… もっと読む 高級リゾート地ヴェルビエ 価格戦略で客離れ防ぐ
おすすめの記事 スイスの政治 福島第一原発事故から4年 スイスで脱原発を訴えるデモ このコンテンツが公開されたのは、 2015/03/12 スイス・アールガウ州のブルックで福島第一原発事故から4年目の3月11日、スイスの脱原発団体がデモを開催した。ブルックには、日本の原子力規制委員会にあたる連邦核安全監督局(ENSI)がある。デモに集まった約200人の市民は、アルプホルンの音が流れる中、平和裏に行進。しかし、メッセージの「脱原発」は明確に提示した。アールガウ州の日刊紙アールガウアー・ツァイトゥングが大きく伝えた。 もっと読む 福島第一原発事故から4年 スイスで脱原発を訴えるデモ
おすすめの記事 スイスの政治 ルッシー・スル・モルジュを見渡す このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/09 レマン湖岸の北に位置するルッシー・スル・モルジュは、外国人を温かく受け入れている。ただ、ここに暮らしたい人は相当の出費を覚悟しなければならない。この村はひと昔前は農業が盛んだったが、現在では稼ぎのよい通勤者が暮らすベッドタウンとなっている(写真・Thomas Kern) もっと読む ルッシー・スル・モルジュを見渡す
おすすめの記事 スイスの政治 グリンデルワルトのロープウェー新設計画に議論 このコンテンツが公開されたのは、 2015/02/02 「リフトの前には長蛇の列」「リフトのスピードが遅い」。グリンデルワルトのスキー場利用客は、レビューサイトでアルプスの素晴らしい風景を絶賛した後に、決まってこういったコメントを残す。スキー・観光シーズンには、山頂の景色への… もっと読む グリンデルワルトのロープウェー新設計画に議論