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スイスでX離れ進む

Xマークの画面
Keystone-SDA

スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

オンラインニュースサイトのWatsonは10日、米実業家のイーロン・マスク氏が所有する「X(旧ツイッター)」の公式アカウントから撤退すると発表した。所有者らが「現実否認」を強めているためとしている。スイス連邦森林・雪氷・景観研究所(WSL)および連邦雪・雪崩研究所(SLF)もXを離れ、今後は新興SNS「Bluesky(ブルースカイ)」から発信すると発表した。ゼンパッハ鳥類学研究所もXの公式アカウントへの投稿を停止した。

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スイス政界では、エリザベット・ボーム・シュナイダー内相がXから撤退し、米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が率いるSNS「Threads(スレッズ)」へと移行した。一方、2025年の大統領を務めるカリン・ケラー・ズッター氏はことし1月にXアカウントを開設した。

マスク氏への激しい批判

ドイツやオーストリアの60以上の大学や研究機関は10日、Xの利用を中止するとの共同声明を発表。「多様性、自由、科学を促進する価値観は、もはやこのプラットフォームには存在しない」と指摘した。

Xの所有者であるマスク氏はこのところ、偽情報やヘイトスピーチ(憎悪表現)を拡散したとして批判にさらされている。

マスク氏は欧州各国の内政への介入も強めている。9日にはXのライブチャットでドイツの極右野党「ドイツのための選択肢(AfD)」のアリス・ヴァイデル共同党首と対談。ドイツ国民に対し、次期選挙でAfDを支持するよう呼びかけた。マスク氏は現在、ドナルド・トランプ次期米大統領の特別顧問も務めている。

英語からの翻訳:大野瑠衣子

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