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スイスとロシア、緊張緩和せず スパイ活動疑惑で

Diplomats at the table
シュピーツの核・生物・化学兵器防衛研究所 Keystone

スイスのイグナツィオ・カシス外相は25日、米ニューヨークの国連総会に参加しているロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談を行った。だが、ロシア外交官によるスイス国内でのスパイ活動疑惑について大きな進展はなかった。

 スイスとロシアは本来、良好な関係を築いている。しかしスイス紙が16日付の紙面で報じたロシアの外交官によるスイス国内での大規模なスパイ活動疑惑を巡り、二国間の緊張は高まっている。

 カシス外相は二国間会談後、会談中は終始緊張感があったとし、「結局、天気の話(政治的ではない話)はしなかったが、スイスで浮上しているロシアの諜報活動疑惑については話した」と語った。

スイス訪問は状況が鎮静化してから

 カシス外相は、ラブロフ外相から謝罪を受けたかどうかについては明らかにせず、会談は「告発をしたり謝罪をしたりする機会ではない。感じていることを伝え情報交換をする場」と説明した。また、ラブロフ外相をスイスに招待したという。ラブロフ外相は状況が再び落ち着くのを待ちたいと答えた。

スパイが集まるスイス

多くの国際機関があるスイスでは、長い間スパイ活動が展開されてきた。スパイが潜伏している可能性の高い都市は下記のとおり。

1.ベルン

2.ジュネーブ

3.バーゼル

4.シュピーツ

5.チューリヒ

6.フィーリゲン

7.ローザンヌ

8.エンメン、シュタンス

9.バーデン、オエルリコン

10.ツーク

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スパイが集まる国、スイス

このコンテンツが公開されたのは、 外国スパイがスイスで開く会合数が急激に増えていると報じられた。スイスの連邦情報機関(NDB/SRC)も監視の目を光らせる。

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(英語からの翻訳・大野瑠衣子)

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SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

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