フレディ・ビュアシュさん。2008年撮影
Keystone / Dominic Favre
ジャン・リュック・ゴダール監督・脚本の短編映画「フレディ・ビュアシュへの手紙」のタイトルに登場したスイス人映画批評家フレディ・ビュアシュさんが28日、死去した。94歳だった。
このコンテンツが公開されたのは、
2019/05/31 11:18
映画関連のアーカイブを目的とした私立基金「シネマテーク・スイス外部リンク 」(本部・ローザンヌ)の共同創設者で、1951~96年まで同館長を務めた。1966~1972年までロカルノ映画祭 の共同ディレクターを務め98年にはその功績をたたえられ同映画祭で名誉豹賞を受賞。73年にはベルリン国際映画祭の審査員外部リンク を務めた。
ビュアシュさんは、スイス映画に関する数多くの著書を書いた。シネマテーク・スイスはツイッターでビュアシュさんの死去を公表。「映画界の偉大な人物、そしてシネマテーク・スイスの魂。半世紀近くシネマテーク・スイスの館長を務めた彼が5月28日、安らかな死を迎えた」とつづった。
ビュアシュさんは1924年12月29日生まれ。映画をこよなく愛し、「ヌーヴェル・ルヴュ・ド・ローザンヌ」誌(1952~59年)で批評家活動を始め、その後は地元紙のトリビューン・ド・ローザンヌ(現ル・マタン)で才筆をふるった。
ビュアシュさんはスイス映画界に多大な功績を残した。国外でも作家、詩人、美術評論家、作家、出版者、プログラマー、教師のほか、新しいスイス映画や文化遺産保護に尽力した人物として名を残している。
おすすめの記事
スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
このコンテンツが公開されたのは、
2024/05/03
スイス連邦運輸省民間航空局(BAZL/OFAC)が3日発表した2023年の航空安全報告書によると、民間・小型航空機の事故件数は9995件と、前年から24%増加した。
もっと読む スイス飛行機事故、24%増 紛争地上空ではGPS妨害も
おすすめの記事
「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
このコンテンツが公開されたのは、
2024/05/01
スイス連邦裁判所(最高裁)は先月26日、チューリヒ地方裁判所の判事の1人に対し、気候活動家に関する裁判への関与を禁じる判決を下した。この判事が過去の裁判で活動家への団結心を見せたとして、考え方に偏りがあると結論付けた。
もっと読む 「気候活動家への団結心」見せた判事、類似事件への関与禁止 スイス最高裁
おすすめの記事
スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/26
スイス連邦統計局は25日、2023年の名目賃金は1.7%上昇したと発表した。インフレ(年平均2.1%)に相殺され、実質賃金は0.4%低下した。
もっと読む スイス、2023年の実質賃金は0.4%低下
おすすめの記事
製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/23
スイスの大手製薬ノバルティスは22日、2025年で任期満了となるヨルク・ラインハルト取締役会長の後任に、ジョバンニ・カフォリオ氏を選出すると発表した。
もっと読む 製薬大手ノバルティス、次期会長候補に米製薬BMS出身者選出
おすすめの記事
スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/23
エジプト考古省は21日、約30年前に盗まれ国外に流出したラムセス2世像の頭部破片が同国に到着したと発表した。
もっと読む スイスで見つかったラムセス2世像破片、エジプトに到着
おすすめの記事
スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/19
スイス国民議会(下院)は17日、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の資産を追及する主要7カ国(G7)の国際作業部会には参加しないことを決めた。
もっと読む スイス議会、G7のロシア資産追及チームへの参加を否決
おすすめの記事
米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/17
米政府高官は14日、イランによるイスラエル攻撃の前後に、米国は利益代表国であるスイスを通じてイランと接触していたと述べた。
もっと読む 米・イラン、攻撃前に「スイスを通じて」接触
おすすめの記事
チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/16
チューリヒの春祭り「セクセロイテン」が15日開かれた。巨大な「雪男」を燃やして夏の天気を占う恒例行事は強風により中止となった。
もっと読む チューリヒ春祭りの雪男、強風で燃えず 歴史上初
おすすめの記事
スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/10
スイス政府は10日、「大きすぎて潰せない(TBTF)」銀行に関する規制改革案を発表した。UBSと他の「システム上重要な銀行」3行は、破綻時のスイス経済への影響を抑えるためにより厳しい資本要件を課される必要があると述べた。
もっと読む スイス政府、銀行規制の改革案を発表 UBSの資本要件強化へ
おすすめの記事
新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
このコンテンツが公開されたのは、
2024/04/09
スイス南部ティチーノ州の約2億4200万年前の地層から新種のイカの化石が見つかり、「Chuchichäschtli(クッヒカーシュトリ、スイスドイツ語で『食器棚』)」と名付けられた。
もっと読む 新種のイカの化石、名前は発音が難しいスイスドイツ語に
続きを読む
次
前
おすすめの記事
さようならブルーノ・ガンツ
このコンテンツが公開されたのは、
2019/02/18
スイスの俳優、ブルーノ・ガンツさんの訃報は世界を駆け巡った。国際的な報道機関が独特の演技力を称賛する一方で、スイスのメディアは氏の人間性に焦点を当てた。
もっと読む さようならブルーノ・ガンツ
おすすめの記事
ブルーノ・ガンツ ヒトラーになったスイス人俳優 日本を語る
このコンテンツが公開されたのは、
2005/07/14
チューリヒ在住のガンツ氏に映画のこと、日本の印象などを聞いた。ガンツ氏は日本で撮った写真などを用意し、街の中心にある静かなカフェテラスに現れた。 ドイツやスイスで多くの賞を受賞し、スイスでは大物俳優として認められている…
もっと読む ブルーノ・ガンツ ヒトラーになったスイス人俳優 日本を語る
おすすめの記事
映画界を魅了し続ける物語「ハイジ」
このコンテンツが公開されたのは、
2015/12/07
底抜けに元気がよくて明るい、スイスの象徴ともいうべき「ハイジ」。そのハイジが間もなくスイス・ドイツの合作映画としてスクリーンに戻ってくる。白黒の無声映画からアニメに至るまで、これまでに何度となく映画化されてきたハイジの物語。だが、今再び新しい作品が制作される理由は何だろう?
もっと読む 映画界を魅了し続ける物語「ハイジ」
おすすめの記事
第63回ロカルノ国際映画祭、金豹賞は中国映画「冬休み」
このコンテンツが公開されたのは、
2010/08/15
これは、中国の小さな村で冬休みの最後の1日を過ごす若者たちの話だ。しかし、たいした出来事も起こらず、動きも会話も少ない、ゆっくりしたリズムの映画手法が斬新だったという。 新しい手法の映画 「この映画を見て笑い転げた。賞…
もっと読む 第63回ロカルノ国際映画祭、金豹賞は中国映画「冬休み」
おすすめの記事
2019年ロカルノ国際映画祭はどうなる? 新芸術監督アンスタン氏語る
このコンテンツが公開されたのは、
2019/01/30
ロカルノ国際映画祭が新しい芸術監督を迎えた。昨年12月1日付で就任したリリ・アンスタン氏、42歳。スイスで最も権威ある映画祭の名声を維持するという大きなチャレンジに挑む。映画祭の今後の展望をスイスインフォに語った。
もっと読む 2019年ロカルノ国際映画祭はどうなる? 新芸術監督アンスタン氏語る
おすすめの記事
映画
このコンテンツが公開されたのは、
2018/01/08
スイスの映画、各種映画祭、スイスの監督、俳優、過去の受賞作品、そして世界的に有名な映画の舞台となったスイスの撮影スポットの数々を紹介する。
もっと読む 映画
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。